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コラム「北斗七星」
威厳を備えた王者の風格が漂う。東京・半蔵門の国立劇場内に足を踏み入れると、そこに立つ木彫像「鏡獅子」。近代彫刻界の巨匠、平櫛田中による畢生の大作で高さ約2メートル。歌舞伎俳優の六代目尾上菊五郎をモデルに大戦時をはさみ、20年超をかけ完成させたものだ◆納得いくまで構想を練るため劇場に通い詰め、「試作や作り直しを繰り返し、最後の作品が出来上がったのが昭和三十三年ごろ」(『人間ざかりは百五歳』、山手書房)。岡倉天心に師事し衰退していた木彫技法を生涯追求。日本の伝統的な彩色木彫と西洋の写実表現を融合したことでも知られる◆百七歳で逝くまで現役を通し、「いまやらねばいつできる。わしがやらねばたれがやる」などの名言を残す◆一方、「鏡獅子」完成を待たず逝去した名優の菊五郎。時代物、世話物ともに優れ、現代歌舞伎に多大な影響を与えた。辞世は「まだ足らぬ踊りおどりてあの世まで」。今月は没後70年の祥月に当たる◆二人に共通するのは新境地を開く一貫した執念と気迫か。またその生きざまは「積小為大」、つまり小事を積み重ねて大事をなした体現者か◆今年11月17日には結党55周年の記念日を迎える。全議員が決意新たに、一人一人の声に耳を傾ける現場第一で出発し、衆望に応える実績を積み重ねていきたい。(照)









