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2019年7月25日

【主張】断らない相談支援 困窮者の多様な悩み、一つの窓口で

介護や病気、貧困、ひきこもりなど、複数の悩みを抱える人が支援を受けやすい体制づくりを急ぎたい。

厚生労働省の地域共生社会推進検討会は今月、困窮者によるいかなる相談も「断らない」ことを目標とした、総合的な支援体制に関する中間とりまとめを公表した。

厚労省によると、支援を必要とする人の60%は問題を二つ以上、34%は三つ以上抱えている。病気に苦しむ80代の親が、50代のひきこもりの子どもと同居する「8050問題」や、現役世代が親の介護と子育てをする「ダブルケア」などが挙げられよう。

これに対して自治体は、親の介護なら高齢者福祉、ひきこもりは生活保護や精神保健の担当課など相談先が多岐にわたる。問題ごとに別々の窓口を回っているうちに困窮者の心が折れ、孤立を深めることさえある。

ここに、どんな相談も「断らない」体制が求められる理由がある。

すでに先進事例がある。神奈川県座間市は2015年度から、すべての相談を断らず丸ごと対応する窓口を市生活援護課に設けている。

相談者の困り事を丁寧に引き出すことを第一にしているため、1人当たり3時間かかることもある。行政の対応だけでは限界がある場合は地域のNPOの力も借りる。結果、納税に関する相談に訪れた高齢者から、ひきこもりの息子のことを打ち明けられ、支援につなげるなど、複数の悩みの解決や改善に結び付くケースが増えているという。

こうした取り組みは、時間の経過とともに変化する困窮者の状況を関係機関が共有し寄り添い続ける「伴走型の支援」にも重要だ。経済的な困窮者であれば、住まいの確保から就労、自立まで支え続けることも可能になろう。

課題は、幅広い相談内容に対応できる人材の育成や確保であり、政府は自治体への支援を検討してほしい。

「断らない相談支援」は公明党が主張してきたもので、今年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2019」(骨太の方針)に明記された。

安心の福祉社会の構築に欠かせない取り組みとして、しっかりと後押ししたい。

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