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コラム「北斗七星」
学校は夏休み。「きょうのご飯は?」と子どもに聞かれ、メニューに苦労している家庭もあるかもしれないが、“家で食べるご飯”は、いつの間にか特別な存在へと変わっていくようだ◆エッセー集『思い出ごはん』(PHP研究所編、PHP文芸文庫)には、著名人の忘れられない味や料理がつづられている。小説家の山口恵以子さんは亡き母を思い、〈母の漬けたあの、甘味のまったくない沢庵が食べたい。まろやかでとろけるようなビーフシチューが食べたい〉〈思い出の味を定義するなら、「お金では買えない味」に違いない〉と書く◆〈家族が家族を思って作る手料理は、この世にたった一つしかない〉と作家の古内一絵さん。〈「あなたはきんぴらが好きだから」と母は言うが、それは違う。私が好きなのは「きんぴら」ではなく、世界に一つの「お母さんのきんぴら」なのだ〉と◆料理研究家の土井善晴さんは言う。「私たちは他者(家族)を思うから料理するのです。料理は愛情。料理する、すでに愛しているのです」「料理することが、思いやりの心を生み出しているのです」(『味つけはせんでええんです』ミシマ社)。この夏、普段は料理しない人も、挑戦してはどうだろう。(光)









