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“コメ助のここが知りたい!” PFASは何が問題なの?
■分解されない「永遠の化学物質」で健康への影響に懸念も。水道水の基準を巡り環境省が議論を始めたよ。
コメ助 PFASとは?
A 炭素とフッ素がつながった「有機フッ素化合物」の総称で、数千種類に上るんだ。特に使われてきた物質が、ペルフルオロオクタン酸(PFOA)とペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)の二つ。水や油をはじく性質を生かしてフライパンや食品包装紙、泡消火剤などに活用されてきたんだ。人体や環境の中でほぼ分解されずに残るため「永遠の化学物質」とも呼ばれ、現在は輸入や製造が原則禁止されているよ。
Q 健康への影響は?
A コレステロール値の上昇や発がん性などが指摘されている。ただ、環境省の報告書によると確定的な知見はなく、二つの物質の摂取が要因とみられる健康被害が国内で発生した事例は確認されていないそうなんだ。その上で政府は、水道水や河川、地下水に含まれるPFOAとPFOSについて、合計で1リットル当たり50ナノグラム(ナノは10億分の1)とする暫定目標値を設定しているよ。
Q でも最近、目標値を超えるPFASが検出された地域も出ているよね?
A 日本水道協会によると、全国1247地点のうち三重県桑名市と岡山県吉備中央町で目標値を上回っていた。自治体の調査で目標値を上回っていた事例もある。そこで環境省は自治体や水道業者に対して、全国の水道約1万2000カ所の水質調査を行い9月末までの報告を求めている。
Q 水道水の基準について、先月から環境省で議論されているそうだね?
A 海外ではPFASのリスク評価や管理の基準を厳しくする傾向にあるんだ。一方、内閣府の食品安全委員会が6月にPFASのリスク評価を公表し、PFOAとPFOSの1日当たりの許容摂取量について、「各物質で体重1キログラム当たり20ナノグラム」などとしている。こうした結果を踏まえ、環境省の有識者会議で議論が始まった。暫定目標値の変更や、水道事業者による検査の義務化などが行われるかどうか注目されているよ。