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クロマグロの漁獲枠が拡大するの?
■24年比で1.5倍にすることなどが国際会議で合意されたんだ。将来的に価格が下がる可能性があるよ。
コメ助 国際会議では何が話し合われたの?
A 今月、北海道釧路市で開かれた中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)北小委員会で、日本の近海を含めた中西部太平洋地域のクロマグロの年間漁獲枠を拡大することが決まったんだ。
具体的には、重さが30キログラム以上の大型マグロは2024年比で1.5倍、30キログラム未満の小型は1.1倍にすることで合意した。11~12月にフィジーで開かれるWCPFCの会合で正式に決まれば来年から適用されるよ。
Q 日本の漁獲枠はどうなるの?
A 日本は、大型が年間5614トンから8421トン、小型が4007トンから4407トンに増えるよ。なお、日本の大型の漁獲量は22年に6381トンと上限を超えたけど、これは小型の漁獲枠などを大型に振り替えたもので、国際的なルールに基づいているんだ。
今後、漁獲枠の拡大が漁獲量の増加につながれば、クロマグロの価格が下がる可能性があると言われているよ。
Q “黒いダイヤ”と呼ばれるクロマグロが安く食べられるようになるとうれしいね! でも、なぜ漁獲制限されているの?
A クロマグロは一時、乱獲によって資源量が大きく落ち込んだからだよ。繁殖能力のある親魚の資源量は、10万トン以上あった1960年代前半をピークに減少傾向が続き、2010年には1万トン近くまで激減したそうだよ。
そのため資源の長期的な維持を目的に、WCPFCが15年に漁獲規制を導入するに至ったんだ。
Q そうなんだね。今後、漁獲枠が拡大されても資源量は大丈夫なの?
A 水産庁は漁獲規制を始めた当初、漁獲規制すれば資源量は増えると自信を持っていたけど、実際、22年の資源量は14万40000トンまで回復している。
しっかり管理すればクロマグロの資源量は回復することが証明できたんだ。今後、こうした協力の枠組みを、ほかの魚種の資源量回復につなげることも期待されているよ。