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2024年6月17日

コラム「北斗七星」

来月3日から1万円札の新しい顔となる渋沢栄一の孫を見掛けた。NHK連続テレビ小説「虎に翼」での話。主人公の寅子を法曹の世界へ導き入れた穂高重親教授のモデルは、法学者・穂積重遠とされている◆東京帝国大学法学部長、最高裁判所判事を歴任し「日本家族法の父」と呼ばれる重遠。渋沢に論語の一節<任重而道遠>から命名され、自ら新訳書も出す。法律の大衆化を志し法文の口語化を唱え、入門書を書く◆重遠の母は、渋沢の長女・歌子。父・陳重は日本初の法学博士で民法を起草し「民法の父」と称される。穂積家は宇和島藩(現、愛媛県宇和島市)伊達家の家臣。「大津事件」で司法権の独立を守った大審院長・児島惟謙と同郷であるのは興味深い◆宇和島には、陳重の功績を伝える「穂積橋」が今も市民の往来をつなぐ。市長が銅像の建立を陳重に申し出ると「銅像にて同郷万人に仰ぎ視らるるよりは、公衆に踏んで渡らるるを以て、無上の光栄といたし候」と固辞。没後、橋に名が付けられた◆<名利(名誉や利欲)に走つて真の学なし>。『実験論語処世談』で渋沢は論じている。論語を手に社会の建設、法の構築へ向き合った先人の気迫に身が引き締まった。(川)

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