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2024年5月15日

【主張】感染症への備え コロナの教訓生かし万全期せ

新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同じ5類に移行し、外出自粛といった行動制限がなくなってから1年が過ぎた。

ただ、新型コロナの感染者は今も全国で発生しており、高齢者や基礎疾患のある人が感染すれば重症化する恐れはある。後遺症に苦しむ人も少なくない。政府や自治体は緊張感を持って感染状況への警戒を続け、必要な対策や正確な情報発信に努めてほしい。

一方で、新たな感染症に対する備えに万全を期すことも忘れてはならない。

政府は先月、感染症危機への対応を的確に進めるための行動計画の改定案を示した。抜本的な改定は2013年の策定後初めてだ。

改定案で注目すべきは、平時の準備や初動に重きを置いた点だ。全体を▽準備期▽初動期▽対応期――の三つに分けた上で、それぞれの対策項目にワクチンや治療薬・治療法などを追加し、従来の6項目から13項目に拡大する。コロナ禍で課題となった分野の対策項目を独立させ、内容を具体化することは重要だ。

例えばワクチンでは、開発・製造に必要な体制や資材を平時から確保し、発生初期には国内での開発や生産を要請するとともに、海外製のワクチン確保を進めると明記した。平時から治療薬の研究開発を推進し、検査機器を確保することなども盛り込んだ。

高齢者や障がい者などに対し、感染症危機下で正確な情報を伝える手段を整備するとした点も大切だ。

改定案は6月にも閣議決定される。コロナ禍の教訓を生かすためにも引き続き検証を進め、計画に足りない点はないか、改定後も点検と見直しを不断に重ねていくことが欠かせない。

その上で、対策のカギを握るのが来年4月に創設される新たな専門家組織「国立健康危機管理研究機構」(JIHS)だ。感染症に関する情報収集・分析から研究開発、医療提供体制の整備などを一体的に行い、科学的知見を政府に助言する。政策決定や初動対応の迅速化につなげてほしい。

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