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文字・活字文化の普及を
学校教育充実、働き方改革も
党部会が文科相に提言
盛山文科相(中央)へ提言する浮島部会長(左隣)ら=10日 文科省
公明党文部科学部会(部会長=浮島智子衆院議員)は10日、文科省で盛山正仁文科相に対し、文字・活字文化の普及啓発へ向けた環境整備を申し入れるとともに、教育政策の充実に関する提言を手渡した。盛山文科相は、施策に反映できるよう尽力する考えを示した。
浮島部会長は文字・活字文化の普及啓発について「子どもや若者に人類の精神遺産と英知を伝え、心豊かな社会をつくる」との意義を強調。その上で、デジタルトランスフォーメーション(DX)化を含めた図書館と書店の連携促進を求めた。
教育政策に関する提言では、子ども一人一人に光を当てた公教育の実現に向け、学習指導要領の改定に合わせて、学校での学びと社会での実習を組み合わせた教育活動に取り組むよう提唱。具体的には、午前中は現行の集団学習で学力と社会性を身に付け、午後には企業実習や自然体験を行い個々の強みを伸ばすといった取り組みを訴えた。
このほか、大学や専門学校など高等教育の無償化を一層拡充するよう要請。文化芸術や伝統産業分野の職に就く若者への経済的支援も求めた。
教師の長時間勤務や人材不足といった課題への対応策では、教員が担う必要のない業務の削減などの働き方改革や抜本的な処遇改善の実現を強く要望。教員の奨学金返還を免除する施策については、大学院段階だけでなく、学部段階も検討するよう訴えた。