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「入浴、多くの人に」
“トラック風呂”貸し出し
公明議員が連携
石川・珠洲市
トラックにのれんを設置した(左から)橋元さん、岡田さん、源野、稲端の両金沢市議=10日 石川・珠洲市
「遠いところからの支援、本当にありがたい」。10日、石川県珠洲市宝立町にある公衆浴場「珠洲温泉 宝湯」の経営者・橋元宗太郎さんが笑顔を見せた。北海道小樽市を拠点に活動する一般社団法人「北海道ログライフ協会」から宝湯へ、3トントラックの内部を改装して作った風呂が無償で貸し出された。
宝湯は能登半島地震で本館が倒壊。がれきの下から湧き出ていた源泉を別館の宿泊施設までホースでつなぎ、家族風呂の浴槽に湯を張り営業している。しかし、小さな浴槽だけのため完全予約制。「復旧作業を頑張っている人たちが来ても断るしかなかった」と橋元さんは心を痛めていた。
橋元さんは、一貫して被災地で住民の声を聴き歩く公明党の稲端明浩・金沢市議に「シャワーだけでも設置したい」と相談した。稲端市議は北海道ログライフ協会が以前、七尾市でお風呂ボランティアを実施していたことに着目。この支援に尽力した公明党の源野和清・金沢市議に橋元さんの悩みを伝えた。源野市議はすぐに同協会の岡田成紀さんに連絡し、トラックの貸し出しが実現した。
同協会は10月頃までトラックを貸し出す予定。「能登の人たちに喜んでもらえればありがたい」と岡田さん。橋元さんは「多くの人に入浴してもらいたい」と笑顔で応じた。