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【主張】日米関係の強化 共同声明の実行で世界に信頼を
冷戦期以来の難局に世界が直面する中、地域の平和と安定、対話の機運を生み出すための有意義な訪米であったと言えよう。
岸田文雄首相が国賓待遇で米国を公式訪問し、バイデン大統領との首脳会談などを終えた。緊迫する国際情勢を受け、これまで以上に踏み込んだ連携確認が行われた。わが国の安全保障政策の基軸である日米同盟を含め両国の関係が強化されたことを歓迎したい。
2015年の安倍晋三元首相以来となった米議会での演説に臨んだ岸田首相は「核兵器のない世界」の実現について触れた。ロシアによるウクライナ侵略で核兵器使用が現実味を帯びる中にあって、唯一の戦争被爆国の首相として核兵器の惨禍を繰り返させない決意を呼び掛けた意義を高く評価したい。
首脳会談で発表された共同声明「未来のためのグローバル・パートナー」は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持することを強調した上で、米国が核を含む戦力で同盟国を守る拡大抑止の強化も盛り込んだ。
世界では各地で「力による現状変更」の挑戦が見られており、日本も安閑としてはいられない。日米両国が結束して地域の安定と平和を維持するための戦略強化は必要不可欠だ。
共同声明では「首脳レベルを含め、中国との間の率直な意思疎通の重要性を強調し、共通の関心分野において可能な場合に中国と協力する意思を表明する」ことも明記された。米中対立の緊張を緩和し、誤解と誤算による紛争を防止するための協力姿勢を打ち出している点は見逃せない。
首脳会談では、防衛分野以外でも数多くの成果があった。開発競争が激化する半導体など重要物資のサプライチェーン(供給網)強化や、世界規模で頻発する気候変動による災害対応を迅速化するため、人道面での協力関係の構築も進めることになった。
日米の国益だけでなく、世界の信頼に応えるための両国関係へ発展させることが必要である。









