公明党トップ / ニュース / p344386

ニュース

2024年4月6日

公明党 ちょっといい話

“母の苦悩”に寄り添う一冊 
血液の希少疾患 分子標的薬、投与可能に

公明党を巡る、心温まる話題や、その後日談を描く「ちょっといい話」。初回は、母親たちの声から生まれた「リトルベビーハンドブック」の全国展開と、血液の希少疾患の患者が使える治療薬の拡大について、それぞれ紹介します。

“母の苦悩”に寄り添う一冊/リトルベビーハンドブック/地方議員の推進で全国に波及

リトルベビーハンドブックの完成を喜び合う坂上代表(中央)らと西村県議(左隣)、板東さん(右端)=2023年8月 横浜市

お腹の中で、大きく育ててあげられなくてごめんね――。低出生体重児(リトルベビー)の母親の多くが、子どもの誕生と同時に、自分を責める気持ちを抱えてしまう。

こうした母親たちの声を受け、昨年9月、神奈川県が「かながわリトルベビーハンドブック」の配布を開始した。従来の母子手帳では記せない、1キログラム以下の体重が記録できるなど、当事者目線の工夫が施されている。

A6判の小さな一冊。だが、反響は大きく、作成に協力した「かながわリトルベビーサークルpena」には、完成を喜ぶ声が相次いでいる。「一言、お礼を言いたくて」と涙を流しながら、感謝の言葉を口にする母親も。代表の坂上彩さんは「自分たちが思う以上の人が待ち望んでいた」と実感する。ハンドブックがきっかけでつながった当事者もいるという。

坂上さんらと共に、ハンドブックの実現に尽力したのが、公明党の西村恭仁子県議だ。奈良県でハンドブック作成を進めていた公明党の亀甲義明県議を介して坂上さんと知り合い、母親たちの苦悩を聴き、共に行動してきた。当事者に寄り添い、政策を前に進める西村県議の姿を、坂上さんは「未来を一緒につくってくれている」と表現する。今も、支援の充実へ、共に手を携えている。

神奈川のように、愛知や奈良、広島、福岡の各県など全国で、公明議員が当事者団体と連携してハンドブック作成を推進してきた。国際母子手帳委員会事務局長の板東あけみさんによると、今年度末までに全国47都道府県でハンドブックが完成・運用される見通しで、その多くに公明議員が関わっているという。板東さんは、「公明議員の強みは、自治体の垣根を越えて協力し合えること」と評価する。

“小さな声”から生まれた取り組みが、公明党のネットワークの力で大きな広がりを見せている。

血液の希少疾患/分子標的薬、投与可能に/国会・地方議員が連携 患者らの悲願実る

分子標的薬の投与対象拡大を喜び合う(左から)水野、福重、輿水の各氏、患者会の依田代表、笠原さん=23年12月 衆院第2議員会館

群馬県に住む笠原博子さんは、10数年前に「ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)」を発症した。LCHは、細胞が増殖し、皮膚や骨、内臓などに症状をきたす血液の希少疾患で、患者は100万人に数人といわれる。

不安を抱える中で、2017年、人づてに公明党の水野俊雄県議とつながった。水野県議は、笠原さんの話に親身に耳を傾け、「これは国に支援を求めることが必要だ」と痛感。すぐに輿水恵一衆院議員と連携し、厚生労働省への陳情などを重ねた結果、LCHの調査研究が実施されるなど、対策が進んだ。

その後、笠原さんが活動するLCH患者会(依田直子代表)の悲願となっていたのが「分子標的薬」の投与対象にLCHを追加することだった。LCHの標準的な治療は、抗がん剤などによる化学療法だが、奏効しない患者もいる。細胞の増殖を阻害する分子標的薬はLCHにも効く。だが、投与対象は肺がんなどに限られていた。

投与対象の拡大へ取り組みを進めていた笠原さんらが頼ったのは、これまで寄り添ってくれた公明議員だった。23年初め、水野県議を通じ、輿水議員や群馬県議出身の福重隆浩衆院議員に相談。そこから4月と10月には、厚労省に要望する機会が実現し、11月に同薬の投与対象拡大が決まった。

今回、LCH以外の組織球症も分子標的薬の投与対象に追加された。その一つである「エルドハイム・チェスター病(ECD)」は、LCHより患者数が少なく、治療法も限られている。東京都に住むECD患者の荒井枝里さんは、「待望の薬が使えるようになり、生きる希望になった」と喜びを語る。

公明議員との関わりを通して、笠原さんはこう感じている。「話を聴くだけでなく、すぐに行動に移してくれる。政治の世界にも“信頼できる人”がいるんだ」と。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア