ニュース
がんなどの治療と仕事両立へ 働き方の配慮伝えやすく
患者から勤務先に、書類の作成手順変更
山本(香)氏の提案受け厚労省
がん患者らが治療をしながら働き続けられる環境を整えるため、厚生労働省は患者(労働者)が勤務先などに提出する書類「治療と仕事の両立支援カード」を作成し、21日から公開している。これまで使われていた同様の書類の作成手順を変更し、より使いやすくした。公明党の山本香苗参院議員が推進してきた。
支援カードは医療機関に置かれるほか、厚労省ホームページや専用サイトからダウンロードできる。労働者は同カードに自身の働き方など職場の情報を記載し、主治医に提出。医師は受け取った内容を基に、勤務時間やトイレへの行きやすさなど、本人に配慮した職場環境について労働者を通じて勤務先に助言する。
厚労省によると、治療と仕事の両立を支援する仕組みはこれまでもあったが、まず労働者自身が勤務先に書類作成の支援依頼をする必要があり、十分に活用されていなかった。
がん患者の柔軟な働き方の実現に向けて山本氏は、昨年5月の参院厚労委員会で、主治医から療養に関する指導を受けた場合に、勤務先に申請して働き方を切り替えられるような仕組みの創設を提案するなど後押ししていた。