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2024年3月1日

自民党派閥の政治資金問題

不信を招き、おわび 
再発防止策、今国会で 
「連座制」検討 速やかに 
輿水が質疑 
衆院政倫審で首相弁明

衆院政治倫理審査会は29日、自民党派閥の政治資金問題を受け、岸田文雄首相(自民党総裁)と、「志帥会」(二階派)の事務総長だった武田良太元総務相(衆院議員)に対する審査を行った。公明党の輿水恵一、河西宏一両氏が質問に立ち、政治資金問題に対し「大きく信頼を損ねる事案だ」と指摘。政治資金の透明性確保と罰則の強化など再発防止策を講じる必要性を訴えた。

岸田首相(左から2人目)に再発防止に向けて罰則の強化を訴える輿水氏(右から3人目)=29日 衆院政倫審

岸田首相は、今回の問題について「国民に大きな疑念を招き、政治不信を引き起こしていることに対して自民党総裁として心からおわびする」と陳謝。「コンプライアンス(法令順守)確立へ改革を進めなければならない」と述べた。

派閥がパーティー券の販売ノルマ超過分として議員側に還流した資金に関しては「議員個人が受領した例や、政治活動以外への使用、違法な使途は把握されていない」と説明した。

再発防止に向けた政治資金規正法の改正に関しては、今国会で実現させる方針を改めて表明。会計責任者だけでなく、政治家も責任を負う「連座制」について検討を急ぐ考えを示した。

今回の問題に関係した議員に対しては「説明責任を果たすことが重要だ」と指摘。党の処分については「事実確認に努め、政治責任も党として判断する」と語った。

輿水氏は、再発防止に向けて「収支報告書に瑕疵があった場合、会計責任者のみが責任を問われることは違うのではないか。会計責任者の監督に相当の注意を怠った場合、議員に罰金刑を科すことも必要だ」と主張。岸田首相は「公明党が指摘するように、悪質な事案では会計責任者のみならず、議員本人に責任を問うことは重要だ。参考になる考え方だ」と答えた。

政治資金の透明化について輿水氏は、政治資金パーティーの入金を口座振り込みに限ることや、第三者機関による監視を組み合わせていくべきだと主張。岸田首相は、党として検討している再発防止策について「基本的に公明党の取り組みと重なる部分が多い」と述べ、収支報告書のデジタル化や外部監査の導入を進める考えを示した。

河西氏
武田氏の責任ただす

質問する河西氏=同

武田氏は「多くの国民の皆さまの政治不信を招くに至った」と謝罪。志帥会の収支報告書の訂正内容などについて説明し「会計責任者から収支報告書の内容説明を受けることなく、虚偽記載などを全く知らなかった」と釈明した。

河西氏は「虚偽記載を全く知らなかったということでは、無責任のそしりを免れない」と指摘。こうした事態を招いた責任をただした。

武田氏は「全てを会計責任者に丸投げで任せ、チェック機能が働いていなかったことは本当に反省している」と答えた。

信頼回復へ法改正必要

石井幹事長

公明党の石井啓一幹事長は29日、岸田文雄首相らが出席した衆院政治倫理審査会を受け、記者団の代表取材に応じ、大要、次のような見解を示した。

一、自民党総裁として政治不信を招いたことを率直におわびし、知りうる範囲で答弁したのではないか。自民党のあり方を改革する強い決意を示し、再発防止策として政治資金規正法の改正を改めて明言したことは重要な答弁だった。

一、国民の信頼回復という意味では、さらに説明責任を果たすとともに、法改正をしっかりやらないといけない。今回の事案でも政治家本人にとがめがないことに国民は不審に思っている。議員にも責任を負わせることは、非常に強い不正に対する抑止力になる。「連座制」を、ぜひ導入したい。

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