ニュース
ココに注目!党活動の工夫 青年党員が“ご用聞き”
千葉・党松戸、市川両総支部の「まちぷろ」
千葉県松戸市で活動する公明党松戸総支部と、同県市川市、浦安市で活動する党市川総支部は、青年党員が地域で“ご用聞き”を行う運動「まちぷろ」を実施し、大きな反響を広げています。名称は「マイタウン(私のまち)プロジェクト」を略したもの。この取り組みの模様を紹介します。
■住民の声を議員と一緒にカタチへ
「まちぷろ」は昨年1月から2月にかけて党松戸総支部で実施され、今月からは同総支部と党市川総支部の青年党員が取り組んでいます。
運動は、以下のような流れで進められます【図参照】。まず、「まちぷろ」のために作成した名刺を持つ青年党員が、自身が住むアパートやマンションの住民をはじめ、自宅から半径50メートル以内の近隣に住む人、商店などを訪問し、「生活する上で何かお困りのことや、不便なことはありませんか」と尋ねます。
要望などを聴けた場合は、それを地元の議員に伝達します。声を受け取った議員は、必要に応じて現地調査や、住民からより詳しい事情を伺います。
その後、議員は課題ごとに自治体の担当課とのやり取りや予算要望の項目への反映、議会質問などを通し、解決に向けて動きます。
その状況について議員は青年党員に連絡。青年党員や議員が再び住民の元を訪れ、進捗を報告します。
昨年の活動実施期間は1カ月ほどでしたが、約200軒を訪問し、68件の要望や意見が得られました。
寄せられた声は多岐にわたります。身近なものでは、市道沿いにある「破損した側溝の補修」が2件あり、いずれも即座に修繕されました。
また、商店などの経営者からは「光熱費の高騰が経営に響く」との声が複数寄せられました。これを受けて党松戸市議団は昨年1月、中小企業の電気・ガス料金への支援金を延長するよう求める要望書を本郷谷健次市長に提出し、実現しました。
このほかにも「駅前の再開発の促進」「バス路線の利便性向上」「空き家対策」「子どもが楽しめる場所の確保」など、さまざまな声が集まりました。これらは同市議団が昨年8月31日に本郷谷市長に提出した2024年度の予算編成要望書に盛り込まれるなど、対応が進められています。
住民からは「誰に相談すればいいか分からなかった」「話を聴いてくれてありがたい」など喜びの声が上がっています。
■参加者の声「気軽に動ける」「地域の灯台に」
「まちぷろ」の進め方について意見交換する(左から4人目から)高橋、芦田満春、井出昌子の各松戸市議と青年党員=17日 千葉・松戸市
実際に運動に取り組んでいる青年党員に話を聞きました。近隣とはいえ、つながりのないお宅や商店を訪れ、対話することに抵抗はないのか。その問いに黒田翔大さんはこう答えました。「この運動は党員として『地域を良くするために声を聴きたい』というご用聞きが目的です。公明党への支持をお願いするのではなく、むしろ地域の困り事の解決をお願いされる側になる活動なので、堂々と、また気軽に楽しく動いています」
運動について新田芳樹さんは「これまで党への支持を依頼するだけだった友人に困り事を聴くことで、行政の制度や役割について考えてもらうきっかけになりました」。銀山裕さんは「議員の対応が早く、住民から『もう来てくれたの?』と言われることも多かったです。改めて公明党のスピード感を認識しました」と手応えを語りました。
「集合住宅で近所付き合いもありませんでしたが、『まちぷろ』で会話した人と交流できるようになりました」と語るのは、1人暮らしをしている高橋昂汰さん。「まちぷろ」が地域の交流促進につながっている様子もうかがえました。
「まちぷろ」で集まった声を受け取る窓口となっている高橋伸之・松戸市議は「多くの人にとって、議員に相談するのは、とても勇気がいること。青年党員の皆さんが直接声を吸い上げていただけるのは本当にありがたく、心強いです」と話します。
党松戸、市川両総支部の青年党員の中心者の大西信行さんは、「この運動で議員の仕事ぶりもよく見え、党員と議員の絆が深まりました。活動のペースも月1~2回程度で、負担感もなく進められています」と語っています。
「何かあればこの人に相談しようと思ってもらえる『地域の灯台』になっていきたい」と大西さん。「公明党」の名前を出しながら、地域の発展に貢献できることを喜びとして取り組む党員が、この運動を通して多く生まれています。