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2024年2月22日

【主張】H3ロケット成功 宇宙利用の促進へ大事な一歩だ

国民の暮らしや経済活動に役立つ宇宙利用の促進に向けた大事な一歩だ。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は17日、国産の新型ロケット「H3」2号機の打ち上げに成功した。昨年3月の1号機の打ち上げ失敗から、わずか1年で再挑戦し、成功したことを高く評価したい。

衛星などを運ぶ国産ロケットは現在、主力の「H2A」がある。これまでの打ち上げ成功率は約98%で、その安定性は高く評価されてきた。ただ、1機当たりの打ち上げ費用は約100億円と、米国などのロケットと比べると割高だ。

近年、小型衛星の需要の高まりからロケットの打ち上げが増えている。昨年の世界のロケット打ち上げ回数は212回に上り、10年間で2.7倍になった。今後も月面探査の活発化などでロケットの需要は高まるとみられる。

H3は価格面での競争力強化のため、部品作成に3Dプリンターを導入するなど工夫を凝らす。製造が安定すれば50億円程度に抑えられ、シェアトップの米スペースX社「ファルコン9」(最安値4900万ドル=約74億円)を下回る見込みだ。

今後、H3が成功を重ね、低コストかつ高い信頼性を確保できるようになれば、成長著しい宇宙産業で日本が活躍するチャンスも出てくるだろう。

宇宙利用の促進は、経済的な側面だけではなく、人手不足や災害の頻発化など日本の諸課題に対応するためにも重要だ。

例えば、衛星による高精度の位置測位を生かし、乗り物の自動運転が進むことで、人の移動や物流、農業や林業の省人化を加速させることが期待できる。

災害時には、発生前後の衛星観測データを比較して道路の寸断状況などを分析したり、衛星通信を使い孤立集落と迅速に連絡を取ることも可能となろう。

米国では政府の支援で宇宙関連の新興企業が台頭し、世界をリードする。日本は2030年代前半までに年30機の打ち上げをめざす。官民が連携を強め、宇宙利用を一段と進めたい。

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