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【主張】子ども・子育て支援 めざす社会像 丁寧に説明を
子どもを持ちたいと望む人が安心して産み育てられるよう社会全体で後押ししていきたい。
少子化対策の強化に向けて政府は16日、「子ども・子育て支援法等改正案」を閣議決定し、国会に提出した。
改正案は▽児童手当の対象を高校卒業まで拡大し、所得制限も撤廃▽育児休業取得時の手取り収入を休業前の10割相当に拡充▽親の就労要件を問わずに保育施設を利用できる「こども誰でも通園制度」の創設▽財源を確保するための「支援金制度」創設――などが柱となっている。
政府は昨年、公明党が掲げる「子育て応援トータルプラン」を反映した少子化対策の「加速化プラン」を策定した。今回の改正案は、同プランを具体化した重要な法案である。
とりわけ、子どもを持つことを望む人にとって不可欠なのは、切れ目のない支援策だ。この点、ライフステージを通じて子育てに関する経済支援などを強化する改正案の意義は非常に大きく、早期成立を期したい。
わが国は出生数が過去最低を更新し続けるなど急速な少子化に直面している。このままでは労働力人口の減少や高齢者比率の上昇が一段と進み、経済社会の規模が縮小し、社会保障制度の持続可能性をも揺るがしかねない。少子化対策は国政の最重要課題である。
一方で、財源の一部を企業や国民から徴収する支援金制度に対して、個人負担の見通しが不透明といった声がある。
徴収額について政府は、所得や加入する保険制度で異なり、賃上げや歳出改革によって「実質的な負担は生じない」としている。しかし、一般的には分かりにくく、国民の理解が十分得られている状況とは言い難い。政府には個人負担のモデルケースを示すなど、理解を得る努力を求めたい。
岸田文雄首相は「皆が参加し、社会構造・意識を変えていく、従来とは次元の異なる少子化対策を実現したい」と訴えている。政府はめざす社会像を真摯に訴え、改正案の意義や支援策を丁寧に説明すべきだ。









