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2024年2月16日

不登校支援に分身ロボ

遠隔操作で授業参加、先端技術使い会話も可能 
3月末まで実証実験 
熊本市

熊本市教育委員会は昨年12月から、不登校の児童生徒が自宅から「分身ロボット」を遠隔操作して学校生活を疑似体験できる実証実験を行っている。さまざまな理由で学校に行けない児童生徒の支援が目的で、市によると全国的にも珍しい取り組み。不登校対策の充実に力を入れる公明党市議団(井本正広団長)はこのほど、同市北区にある市立植木北中学校(吉田祐介校長)を訪れ、ロボットの様子を視察するとともに、関係者と意見交換した。

生徒の「分身ロボット」が授業に参加している様子を視察する党熊本市議団(奥側6人)

この日の3年2組の国語の授業。最前列の席の隣には、黒板を見上げるロボットがいる。教師が生徒たちに班に分かれて話し合うよう指示すると、ロボットは教室内をゆっくりと移動し、指定された班に加わった。操作しているのは自宅にいる男子生徒だ。

ロボットは子どもの目線に近い高さ1メートルの自律走行型で、顔の部分にカメラやマイクなど通信・通話機能が付いたタブレット端末が搭載されている。自宅にいる児童生徒が専用スマートフォンを遠隔操作することで、授業に参加できるほか、画面越しに教師やクラスメートらと双方向で会話もできる。

先端技術を活用した文部科学省の実証事業の一環として、熊本市が採択された。市は文科省の全額支援を受けロボットを2台購入。現在、同校と市立隈庄小学校に1台ずつ配置している。

ロボットで授業に参加した場合、学校長の判断で出席扱いとすることができる。実証実験は今年3月末まで実施し、効果や課題などの検証を重ね、今後の活用方法を探る方針。

植木北中でロボットを活用している男子生徒は、体調不良に悩まされ、学校で長時間過ごすことが不安という事情を抱える。吉田校長は「周囲の生徒たちは、本人がその場にいるかのようにロボットに寄り添ってくれており、本人も保護者も大変喜んでいる」と手応えを語る。

市教委によると、市内の不登校の小中学生は年々増加しており、2022年度は計2760人。19年度(計1366人)に比べ、3年で倍増している。ロボットの活用を市教委総合支援課の吉里麻紀課長は「学校に来たくても来られない子どもたちを支援する一助にしたい」と話している。

視察後、井本団長は「病気やけがなどで学校に来られない児童生徒の学びを保障する画期的な事業であり、こうした不登校支援が着実に進むよう全力で支えていく」と述べた。

顔の部分にタブレットが搭載されており、自律走行できる

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