公明党トップ / ニュース / p336493

ニュース

2024年2月12日

【主張】司法試験の課題 多彩な人材の法曹登用をさらに

法科大学院の修了者に限られる司法試験の受験資格を、学歴を問わずに与える「司法試験予備試験」の2023年度の結果が先週、発表された。

そもそも予備試験は法科大学院による法曹(弁護士、裁判官、検察官)養成の例外措置である。しかし、受験者1万3372人、合格者479人はともに過去最多。法科大学院志望者より予備試験出願者が多い傾向が続いている。対策を講じる必要がある。

法科大学院構想は、法学だけでなく幅広い教養を備えた多彩な人材を法曹界に多数輩出し、社会に法治主義を根付かせ、同時に、「法の支配」が重視される国際社会の中でも日本の存在感を高めることにある。

そのためには法科大学院に法学部の出身者以外や社会人も広く受け入れ、法曹への道を開く必要がある。

しかし、他学部出身者や社会人が対象の法学未修者コース(3年)は、法学既修者コース(2年)に比べて司法試験の合格率が低いのが現実だ。これでは社会人が仕事を辞めて進学するにはリスクが大きすぎ、一発勝負の予備試験に関心が向いてしまう。

一方で、法学部生や既修者コース在学生が予備試験に挑む現実もある。受験技術の取得を最優先し、法科大学院の幅広い教育が軽視されるようなら残念だ。

また、合格率4%前後の超難関である予備試験を誰もが“司法試験への近道”にすることは困難だ。法科大学院なら司法試験の受験資格は取得でき、最終合格率(5年間で5回受験可能)は約50%と“法曹への確かな道”になっている。

未修者教育のあり方は、法科大学院の使命に関わる重要テーマであり、現在、文部科学省の中央教育審議会で議論が続いている。

日本弁護士連合会は昨年末、同審議会への提出資料で「様々な学問分野での知見や実社会での業務経験を背景として、多様な社会ニーズに対応できる弁護士の養成」の必要性を訴えた。

多彩な人材育成を通し、法科大学院の魅力を向上させることが期待される。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア