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2024年2月2日

“あの日”からの絆 さらに強く

台湾の大学生 東日本大震災の被災地で研修 
3.11の経験と教訓学び住民や日本の学生と交流 
宮城・南三陸町

宮城県南三陸町で1月16日から25日まで、台湾の大学生が参加しての「2024冬季日本語研修旅行」が開催された。同町では東日本大震災の大津波に市街地がのみ込まれ、公立志津川病院が全壊。2015年、「南三陸病院・総合ケアセンター南三陸」としての再建にあたり、台湾赤十字から22億円もの義援金が寄せられた。以来、町と台湾との絆は深まり、一般社団法人南三陸町観光協会(及川吉則会長)が台湾の高校生らとの交流事業を実施。16年からは大学生の研修旅行も始まり、今年で4回目を迎えた。参加者は3.11の経験と教訓を学び、地元住民や日本の大学生と交流を深めた。=東日本大震災取材班

「南三陸病院・総合ケアセンター南三陸」の再建に際し、台湾からの支援に対する感謝の言葉が記された石碑の前で記念撮影

郷土料理

地域のお母さんたちに教えてもらい町の伝統料理に挑戦

今回、台湾から参加したのは大学生8人と日本に留学中の大学生2人で、町内の一般家庭3軒に宿泊。さらに宮城県内の大学生2人も合流し、震災学習や郷土料理体験を通して町民と交流した。

23日には、地域の伝統料理を体験。地元のお母さんたちを講師に「煮干しだしのお雑煮」や「干し柿入りのなます」、「かぼちゃまんじゅう」など「南三陸のお正月料理」作りに励んだ。学生からは「初めて食べた」「美味しい!」と弾む声が。また「優しく教えてくれ、楽しいです」と感謝の言葉も交わされた。

食生活改善推進員の三浦晴子さんは「東日本大震災では、台湾の人たちに助けられました。今もこうして若い人たちと南三陸の食を通して交流できるのはうれしい」と語った。

復興ゆるキャラ

“復興ゆるキャラ”「オクトパス君」の貯金箱への色塗りも体験した

同日午後は、南三陸名産のタコをモチーフにした町の“復興ゆるキャラ”「オクトパス君」の貯金箱への色塗りを体験。「オクトパス君」のグッズ制作は、震災後、津波で家や古里を失った人たちのつらい気持ちを紛らわせるとともに、雇用と交流の場づくりとして始まった。その活動を担う一般社団法人南三陸YES工房の大森丈広代表理事は、「オクトパス君」誕生の経緯を説明し「今は頑張る人をゆるく応援する存在です。置くと(試験に)パスできる学業向上の縁起物としてもらえれば」と伝えた。学生らは、一人一人独創的な貯金箱に仕上げていた。

日本語討論会

翌24日には日本語討論会を行い、「日本と台湾の大学生活の違い」などをテーマに意見を交わし、お互いの文化や習慣について理解を深め合った。

これに先立ち、町内視察や震災学習も実施。伝承施設「南三陸311メモリアル」では、津波の恐ろしさや避難訓練の大切さなどを学んだ。学生からは「普段から地震に備えることが大事だと思った」「台湾に帰っても地震対策をもっと学びたい」と感想が寄せられた。

仙台白百合女子大学2年の大場杏乃さんは研修旅行を通して、「被災地に足を運び、学びに来てくれ、とてもうれしい」。新潟市出身で東北福祉大学1年の山田渚々帆さんは、「能登半島地震でも台湾に支援してもらっている。感謝を胸に、台湾との友好を大切にしたい」と話した。

一方、開南大学1年の頼心瑀さんは「日本語をもっと勉強し、日本の歴史や文化を詳しく学びたい」と語り、高雄科技大学3年の夏杰さんは「日本人の感謝の心に感動した。日本と台湾の絆を深め、これからも支え合う関係でありたい」と話した。

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