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【主張】運送業の働き方改革 業務改善と賃上げ、強力に進めよ
4月から実施される運送業の働き方改革で、トラック運転手の時間外労働に上限規制が設けられることに伴い、人手不足による物流の停滞が懸念される「物流の2024年問題」。政府は、この対応策を盛り込んだ物流関連の改正法案を今国会に提出する方針だ。
公明党の国土交通部会などは6日の合同会議で、同改正法案を了承した。トラック運転手の業務改善や効率化、賃上げにつながる取り組みを強力に進めたい。
厚生労働省の調査によれば、トラック運転手の年間労働時間は全産業平均より約2割長く、年収は約1割低い。労働時間の短縮に向けては、運転業務とは関係のない作業をいかに効率化するかが重要だ。
国交省によれば、荷物の運行1回に要する平均時間は約12時間半で、このうち荷物の積み降ろし(荷役作業)や、作業開始までの順番待ち(荷待ち)が3時間超を占めている。
そこで改正法案では、荷物の依頼主である荷主らに対し、荷待ち時間を減らすための日時調整や予約システムの導入、荷役作業を効率化するための機材の配置などを努力義務とする。
具体的な取り組みが進むよう、政府は荷主らへのサポートも強化すべきだ。
トラック運転手の賃上げに向けては、不透明な下請け実態を改善する必要がある。公明党の石井啓一幹事長が1日の衆院代表質問で指摘した「下請けになればなるほど手数料が引かれ、運賃が安くなる『多重下請け構造』」にメスを入れなければならない。
改正法案では元請け事業者に対し、実際に運送する業者の社名などを記載した「管理簿」の作成を義務付ける。運送の実態を“見える化”して、適正な対価を得られるように改めたい。
長時間の荷待ちや不当な運賃設定を改善するには、荷主と運送業者の取引状況を監視する「トラックGメン」の役割も大きい。公明党の推進で昨年7月に創設され、先月には初めて事業者2社に勧告を行い、社名を公表した。適正な取引に向け監視を強めてほしい。









