公明党トップ / ニュース / p335606

ニュース

2024年2月5日

NEWS ここがポイント

介護報酬改定

職員の賃金底上げに重点配分し、深刻化する人手不足に対応。ICTの活用による負担軽減など処遇改善には加算も

Q 先月行われた社会保障審議会(厚生労働相の諮問機関)介護給付費分科会で、2024年度の介護報酬改定案が了承された。

A 介護サービスを提供した事業者に支払われる介護報酬は、3年に1度見直される。

今回の改定の柱は、職員の賃金底上げに重点配分していることだ。介護サービス全体の改定率は1.59%のプラスとし、そのうち0.98%分を介護職員の処遇改善に充てる。これにより基本給を底上げするベースアップは、24年度に2.5%(月約7500円相当)、25年度に2.0%(同約6000円相当)を見込んでいる。

また、ICT(情報通信技術)を導入して職員の負担軽減につなげれば、報酬を上乗せする。そのほか、物価高騰による経営難を踏まえ、特別養護老人ホームなどは基本料に当たる報酬を上げる。

Q 今回の改定の狙いは。

A 介護人材の確保だ。介護業界は仕事の負担が大きい一方で、賃金水準は低い。厚労省によると、22年の平均月収は全産業の36.1万円に対し、介護職員は29.3万円と6.8万円も低くなっている。このため離職して他産業に移る人が後を絶たない。

しかし、高齢化の進展により、介護人材は今後ますます必要となってくる。特に団塊の世代が75歳以上となる25年度には介護ニーズが急速に膨らみ、約243万人が必要とされるが、現状では約32万人不足する見通しだ。高齢者数がほぼピークを迎える40年度には約280万人が必要となり、約69万人不足する。

Q 介護職員の処遇改善に向けた公明党の取り組みは。

A 物価高に負けない賃上げの流れが全産業で進む中、政府が決める公定価格で成り立つ医療・福祉分野においても賃上げが欠かせない。

公明党は現場の声を踏まえ、介護職員などの賃上げについて国会質問で確実に実施するよう主張。さらに、昨年11月には岸田文雄首相に提言を申し入れるなど、一貫してリードしてきた。

月探査機「SLIM」着陸成功

日本初の快挙。「ピンポイント」は世界で初めて。独自の画像照合航法で技術力の高さを証明。今後の宇宙開発の弾みに

Q SLIMが日本初の月面着陸に成功した。

A 旧ソ連、米国、中国、インドに続き、世界で5カ国目の快挙となった。

しかも、SLIMがめざしたのは、狙った場所から100メートル以内に降りる「ピンポイント着陸」だ。これまでの他国の精度は数キロ~十数キロ以内だったが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、SLIMは目標地点から東側に55メートル程度の位置で月面に到着し、ピンポイント着陸に世界で初めて成功した。今回の着陸成功は、従来の「降りやすい所に降りる」探査から、「降りたい所に降りる」探査への大きな転換となった。

Q そもそも月面着陸はなぜ難しいのか。

A 重力と大気が関係する。月には地球の約6分の1の重力があるため、一度降下を始めると重力で引き寄せられ、着陸の中断や、やり直しのため機体を上昇させることが難しい。また、月には大気がほとんどないため、パラシュートによる減速もできず、うまく制御できなければ月面に激突してしまう。

そこで開発されたのが、飛行中にカメラで月面を撮影し、内蔵された月の地図と照合する独自の「画像照合航法」だ。撮影画像から現在地を推定した上で軌道を自動修正し、目的地上空で垂直に降下した。正確な位置を把握して目的地に降りる技術の高さを証明した。

Q SLIMでどんなことを調べるのか。

A 搭載した特殊なカメラを使って月面の岩石を観測する。岩石の組成を地球のマントルと比較し、月の起源を調べるのが狙い。SLIMは1月20日未明、太陽電池パネルに太陽光が当たらない状態で着陸したが、同28日から太陽の向きが変わったことで電力が復旧し観測を再開。同31日から発電できない夜を迎えたため、電源をオフにする「休眠」状態となり、2月中旬以降に再起動する予定だ。

月の水資源を巡って各国が月探査にしのぎを削る中、精度の高い着陸技術は国際的な強みとなる。政府は昨年、「宇宙戦略基金」を創設するなど宇宙開発に力を入れており、今回の月着陸成功で今後の取り組みに弾みがつくと期待されている。

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア