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2024年2月2日

【主張】孤独・孤立を考える 社会とのつながり保つ手だてを

孤独・孤立に悩む人を社会がどう支えるか。重い課題を残す判決でもあった。

2019年7月に36人が犠牲になった京都アニメーション放火殺人事件の裁判で、京都地裁は先月25日、被告に死刑判決を言い渡した。犯罪史上まれにみる凄惨かつ凶悪な犯行であり、遺族や被害者の心痛は察するに余りある。厳しく非難されて当然だ。

一方、判決は事件の背景に周囲からの孤立が影響した点も否定できないと指摘した。父親からの虐待や、不登校を経験し、社会に出てからも生活苦に悩む状態だったが、他者との関わりを避けてきたという。

近年、社会で孤立した末の凶悪事件が目立つ。21年の大阪・北新地のビル放火事件、首都圏の私鉄車内で起きた乗客への襲撃事件も周囲との接点が乏しく、自らの不遇を悲観して無差別に襲った犯行だった。

こうした犯罪を社会の教訓とし、行政などによる支援のあり方を検証・再考して、今後の孤独・孤立対策に生かすべきである。

同対策について国は21年に初の重点計画を策定し、行政やNPOの訪問型支援、SNS・電話での相談対応などを打ち出してきた。

4月には孤独・孤立対策推進法が施行される。同法では、公明党の主張によって孤独や孤立を「社会全体の課題」と位置付け、自治体に対し「対策地域協議会」の設置を定めている。この仕組みを活用したい。

孤独・孤立の状態にある人は、悩みがあっても言い出せずに追い詰められるケースが少なくない。地域内で生きづらさを抱える人とつながり、“SOS”をつかんで支援に結び付ける体制づくりが求められる。

参考になるのは、市民ボランティア「つながりサポーター」を養成する鳥取市の取り組みだ。地域での声掛けや見守りで支援が必要な人を見つけ出し、支援機関との橋渡し役を担っている。全国に広げていきたい。

「仕事」も社会とのつながりを保つ大切な柱である。一人一人の事情に応じたきめ細かい就労支援に力を入れることが重要だ。

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