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【主張】「脱炭素」へ長期戦略 日本の本気度 行動で示したい
政府が先週、地球温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」に基づく長期戦略を決定した。
パリ協定の目標は、産業革命前からの気温上昇を2度未満に抑え、できれば1.5度未満にすること。この目標を実現するため、温室効果ガス削減の長期戦略を2020年までに国連に提出することが締約国に求められていた。
今回の戦略の中で最も注目すべきは、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする「脱炭素社会」の実現を国として初めて掲げ、今世紀後半のできるだけ早期の実現を打ち出したことだ。
脱炭素目標を示したのは先進7カ国の中で日本が最初である。温暖化防止に対する本気度を示すものであると同時に、大阪で今月開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議での議論をリードする点からも大きな意義がある。
ただし、目標の達成は容易ではない。温室効果ガスの排出量は、ここ数年減少しているとはいえ、先進国に排出削減を義務付けた「京都議定書」が基準とする1990年の排出量をいまだに上回っている。取り組みの加速化が欠かせない。
この点、太陽光や風力など温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギー(再エネ)を「主力電源化」することが、戦略に明記されたことは重要だ。公明党は、再エネ導入の加速に向け最大限努力するよう政府に提言してきた。
肝心なのは実効性ある取り組みである。政府が昨年策定した第5次エネルギー基本計画では、国内における再エネ普及率の目標を「30年度に22~24%」としているが、再エネの主力電源化や脱炭素社会をめざすには、目標の引き上げも検討すべきではないか。
このほか戦略には、水素エネルギーの活用拡大や、CO2を回収し燃料として再利用する技術の確立など、公明党の主張も随所に盛り込まれた。官民挙げた技術開発と同時に、補助金や税制優遇といった支援策についても検討が必要だ。
温暖化による気候変動の脅威は、わが国にも迫っている。戦略を急ぎ行動に移すべきであることを強調しておきたい。









