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2023年12月7日

レストハウスや旧日銀支店など被爆建物6件を国史跡へ

“声なき証言者”後世に
広島市

広島市内最大級の被爆建物「旧陸軍被服支廠」(国・県所有)が国の重要文化財に指定される見通しとなる中、同市などが所有する被爆建物6件からなる「広島原爆遺跡」も国指定文化財(史跡)に指定される方向だ。推進した公明党の平林晃衆院議員と市議会公明党(碓氷芳雄幹事長)はこのほど、同市中区の平和記念公園内にあるレストハウスを視察した。

■文化審答申「痕跡を顕著に残す遺跡」

レストハウスを視察する平林氏(中央)ら

被爆建物6件は、いずれも爆心地から2キロ以内に位置し、国の文化審議会から「被爆の痕跡を顕著に残す遺跡」と評価された。今後、国の官報告示を経て指定され、史跡になると、保存や活用のために国の補助金を活用できるようになる。

建物は、①内部が全焼した平和記念公園レストハウス(旧燃料会館)②爆風の痕跡が残る旧日本銀行広島支店③炭化した木れんがなどが残る本川小学校平和資料館(旧本川国民学校校舎)④当時の「伝言」が壁に残る袋町小学校平和資料館(旧袋町国民学校校舎)⑤被爆直後に被害の第一報を発信した中国軍管区司令部跡(旧防空作戦室)⑥梁が破損したままの多聞院鐘楼――の6件。

この日、平林氏らが視察したレストハウスは、1929年に大正屋呉服店として建設され、45年8月6日の被爆時は県燃料配給統制組合の事務所として使われていた。爆心地からの距離は約170メートル。市が登録する被爆建物86件の中で原爆ドームに次いで近い。

当時、地下室を除いて全焼したが、鉄筋コンクリート造りの建物は原形をとどめた。被爆当日は37人が勤務し、地下室にいた1人を除く36人が犠牲となった。

その後、82年にレストハウスとして再整備。2020年7月のリニューアル後は、観光案内所や特産品などが並ぶ売店、被爆ピアノが置かれた休憩所に加え、被爆時の状況を知ることができる資料や写真が並ぶ展示室が設けられた。地下室はほぼ改修前の状態で保存され、常時見学が可能となっている。

■国、地方の公明議員が連携し推進

旧防空作戦室の建物内部を調査する市議会公明党のメンバーら=2021年1月

市議会公明党はこれまで、被爆建物の文化財指定に向け、議会質問などを通じて強力に推進。21年1月には旧防空作戦室の建物内部を視察するなど、被爆建物の保存・活用策を探る現地調査を重ねてきた。

同7月には、公明党の斉藤鉄夫副代表、谷合正明参院幹事長、平林氏と党広島県本部(代表=栗原俊二県議)の田中勝・平和創出委員長(市議)が文部科学省を訪れ、萩生田光一文科相(当時)に要望書を提出。原爆ドームを国の特別史跡に指定するよう求めるとともに、旧陸軍被服支廠やレストハウスなどを文化財に指定し、保護に努めるよう要請していた。

視察後、平林氏は「戦争や核兵器の悲惨さを伝える“物言わぬ被爆者”であり“声なき証言者”である被爆建物を後世に残すため、これからも全力を尽くす」と語った。

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