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2023年12月7日

【主張】人件費の価格転嫁 行動指針活用し「中小」の賃上げを

物価高を克服し、経済の好循環を進めるには雇用の7割を占める中小企業の賃上げが不可欠だ。賃上げの原資を確保するためにも、人件費を適切に価格転嫁できる環境を整備したい。

中小企業が大企業などから仕事を受注する場合、取引上の立場が弱いために、価格交渉において人件費や原材料費などのコスト増分を上乗せしにくい実態が指摘されている。

特に人件費は価格転嫁が難しく、中小企業庁が先月発表した調査によると、人件費の転嫁率は36.7%にとどまり、原材料費に比べて約9ポイント低かった。

そこで注目したいのが、公正取引委員会が先月公表した、人件費の適切な転嫁を促すための価格交渉に関する行動指針である。

公明党が10月に政府へ申し入れた「中小企業等の賃上げ応援トータルプラン」の中で提案し、その後の国会質問でも訴えて実現したものだ。

行動指針では、発注企業が価格交渉に応じず取引価格を据え置くことは、独占禁止法で禁じる「優越的地位の乱用」となる恐れがあることを明記した。

その上で、発注企業に対し、経営トップが人件費の転嫁を受け入れる方針を決めて社内外に示すことや、受注企業から要請がなくても人件費の上昇分を取引価格に反映させるための定期的な協議の場を設けることなどを求めた。

さらに、直接の取引先だけでなく、その先の取引先などサプライチェーン(供給網)全体を考えて価格を設定することも要求した。

受注企業に対しては、価格交渉の際に最低賃金の上昇率や春季労使交渉の妥結額といった人件費上昇の根拠となる資料を活用することや、発注企業からの提示を待たず自ら希望額を表明することなどを要請した。

物価上昇を超える賃上げの実現に向け、政府は価格転嫁が進まない業界や企業に行動指針を周知し、適切な転嫁が行われるようフォローすべきである。

各企業が行動指針を積極的に活用し、中小企業の賃上げを加速させたい。

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