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2023年11月29日

コラム「北斗七星」

「災い転じて福となす」との言葉が頭に浮かんだ。愛媛県の特産品「じゃこ天」を巡る騒動のことである。同県南予地方で取れる新鮮な小魚を骨ごとすりつぶし、油で揚げた“ご当地練り物”だが、秋田県の佐竹敬久知事が「貧乏くさい」と評した舌禍で知名度が全国区となった◆製造・販売元には注文が急増し、秋田から「うちの知事が失礼しました」などのメッセージが添えられることも。今月15日には四国4県と秋田県の合同物産展が東京都内で開かれ、心がほっこりする結末となった◆そういえば、もっと口の悪い人もいる。文豪・夏目漱石だ。青春小説『坊っちゃん』の舞台は地名こそ書かれてはいないが松山である。主人公は<野蛮な所>で<気の利かぬ田舎もの>のいる土地に赴任し、ラストで離任した心境を<この不浄な地を離れた>とまで言わしめている◆『坊っちゃん』には松山への罵詈雑言がちりばめられているが市民はおおらかだ。城下町には団子から店名、球場に劇場、文学賞と『坊っちゃん』を冠したものがあふれている◆歌人・寺山修司は語った。悪口は<言われている方が主役であり、言っている方が脇役>と。悪口にチャンスを見いだすこともある。(川)

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