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携帯市場の競争促進
COP28の焦点
総務省が7日に公表した携帯電話市場の競争促進に向けた計画と、今月末に開幕する国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)の焦点について解説する。
■携帯市場の競争促進
総務省が計画を策定。利便性が向上した「番号持ち運び制度」の周知強化や中古端末の流通、データ接続料の低減めざす
Q なぜ、総務省が新たな計画を打ち出したのか。
A 2日に政府が決定した総合経済対策の「物価高から国民生活を守るための対策」の一つに、携帯電話の料金やサービスの競争促進が盛り込まれたためだ。同省は、携帯電話市場が寡占的な環境にある現状を指摘。「料金・サービス本位の競争につながる環境整備を一層進めることが重要」として、計画の柱に3点掲げている。
Q 具体的には。
A 一つ目の柱は「納得感ある料金・良質なサービスの実現」だ。携帯電話の端末価格が高騰傾向にあるため中古端末の需要も増えるとし、民間事業者の取り組みを支援して流通を促進する。併せて同省は、中古端末市場の活性化を含むさらなる競争促進策について、省内の有識者会議で来夏をめどに結論が得られるよう早期に検討を開始する方針を示している。
Q 料金負担の軽減については。
A それが二つ目の柱で、計画では「事業者間の乗り換えの円滑化の加速」を掲げ、新料金プランへの移行を促す。同省によると、利用者の約半数が旧来のプランにとどまり、「手続きが面倒」などを理由に新たな料金プランに乗り換える意向がないという。
同じ電話番号のまま携帯電話会社を乗り換えられる「番号持ち運び制度」(MNP)については、公明党が制度導入を推進し、利便性向上のために、移転先の会社に申し込むだけで手続きできる制度も今年5月からスタートしている。そこで計画では、SNSやデジタル広告を活用して周知を強化していく。
Q 三つ目の柱は。
A 寡占的な市場への対策として「事業者間の公正な競争環境の整備促進」を掲げている。具体的には、自前で通信設備を持つ大手事業者(MNO)による寡占的な市場環境を踏まえ、MNOから設備を借りている事業者(MVNO)の競争力確保が重要と強調。「データ接続料」の一層の低廉化をめざし、2025年度までに約3割低減(23年度比)する方針を示している。
■COP28の焦点
温室効果ガス削減の進捗評価や途上国への資金支援が主要テーマに。脱炭素化実現へ各国が対策強化で合意できるか注目
Q COPとは。
A 「Conference of the Parties」の略称で、日本語で「締約国会議」と訳されている。「COP」として頻繁に報道されているのが、気候変動に関する会議だ。国連気候変動枠組み条約に加盟する197カ国・地域が参加し、1995年からほぼ毎年開催されている。28回目に当たる今年は、「COP28」として30日からアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで行われる。
Q 今回の注目点は。
A 「グローバルストックテイク」(GST)と呼ばれる、5年ごとの評価サイクルが初めて実施される点だ。GSTとは、世界の温室効果ガス削減の進捗などを“棚卸し(ストックテイク)”のように点検し、取り組み強化に向けた情報を各国に提供して今後の対策を議論するもの。GSTの実施は、温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の14条に定められている。
GSTは①情報収集・準備②技術的評価③成果物の検討――の3段階に分かれ、既に①と②は、各国の温室効果ガス排出量や見込まれる削減量、国連報告書を基に政府関係者や専門家らで議論を行い完了している。COP28では「成果物の検討」のみ行われ、今後の対策を巡って政治的な検討や交渉が展開される。
各国は、自ら策定した削減目標に沿って国内対策を進めている。しかし、国連が14日に発表した報告書では、各国が目標を達成できた場合でも、今世紀末の気温上昇を1.5度に抑えるパリ協定の目標に必要な削減量には遠く及ばないと指摘している。脱炭素化の実現へ各国が対策強化で合意できるか注目される。
Q このほか、どのような議論が行われるのか。
A 昨年のCOP27で設置が決まった途上国向けの基金の制度設計や、今後の資金目標について交渉や対話が行われる。このほか、再生可能エネルギーの導入拡大や化石燃料の取り扱い、気候変動の被害を最小限に抑える適応策や損失・損害への対応などについても、会議の議題に上る見通しだ。










