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2023年11月16日

【主張】奨学金の返還支援 企業、自治体の取り組みさらに

企業などが社員の奨学金を肩代わりする返還支援が各地で広がっている。奨学金を借りた人の多くは就職後に返しているが、中には返済に苦しみ、将来の展望が描けない人もいる。こうした人を支えるため、返還支援の取り組みを一段と後押ししていきたい。

日本学生支援機構によると、奨学金返還支援制度を利用する企業は10月末時点で1295社となった。

同制度は企業が直接、機構に社員の奨学金を返せる仕組みで、公明党の推進により2021年4月から始まった。同年8月時点では利用する企業が119社だったが、今では10倍を超え、利用人数も21年度の813人が22年度には1708人、今年度は10月末時点で2971人と増えている。

大分市の建設会社では、返還総額の50%を上限に計250万円まで支援する。月払いによる代理返還の形で、会社が社員に代わって機構に送金する。

従来、返還を支援する企業の多くは社員の給与に上乗せしていたため、その分の所得税などが生じていた。返還支援制度を使えば社員の課税額が減り、企業も損金算入できるため法人税を減らせる。社員と企業の双方にとって利点があることを周知していきたい。

返還支援を定住促進や人材確保につなげている自治体もある。

岩手県は県内に定住し、県が認定した企業に8年間就業することなどを要件に返済総額の半分(上限250万円)を支援している。

教員不足に悩む岐阜県教育委員会では、来年度から小中学校の教諭として働く人を対象に、総額144万円を上限に支援する制度を設けた。それにより小学校の志願者数は9年ぶりに増え、担当者は「制度の効果が見られる」と手応えを話す。政府の調査では、昨年6月時点で返還支援を実施する自治体は36都府県615市区町村に上る。

奨学金は大学生の約半数に利用されている。返還支援は公明党が現場の切実な声を形にしたものだ。党のネットワークを生かし、さらに支援の輪を広げたい。

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