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「信頼できるAI」構築を
安全性の向上へ対策着実に
党推進本部が政府に提言
村井官房副長官(中央右)に提言を申し入れる党デジタル社会推進本部の大口本部長(左隣)ら=11日 首相官邸
公明党のデジタル社会推進本部(本部長=大口善徳衆院議員)と生成系AI利活用検討委員会(委員長=平木大作参院議員)は11日、首相官邸で村井英樹官房副長官に対し、今後の人工知能(AI)利活用のあり方を巡り「人間中心の信頼できる新たなAIビジョン」を提言した。村井官房副長官は「(政府と)方向性は一致している。しっかり取り組みたい」と述べた。
大口本部長は「人類を物心両面で豊かにする手段として、人間中心の信頼できるAIの構築が必要だ」と強調。また、AIがテロや犯罪などに悪用されないよう対策が必要だと指摘した。
提言では、AIによる偽情報や著作権侵害対策として、インターネット上の記事や広告の発信者を明確にする日本発のデジタル技術「オリジネーター・プロファイル(OP)」の活用を提唱。また、AIのさらなる能力向上を見据え、安全性や信頼性の向上を図るための対策や法整備などを着実に進めるよう求めた。
今後の国産AI技術開発と活用に関して膨大なデータ処理を担う「計算資源」の整備や、基盤モデルの開発企業への支援を要請。国際的なルール策定へ協議する先進7カ国(G7)の枠組み「広島AIプロセス」を巡っては、人間中心で信頼できる「責任あるAI」の実現に向けた国際基準の策定を日本が主導するよう訴えた。