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2023年9月29日

コラム「北斗七星」

核軍備管理・軍縮を巡る国際環境は厳しさを増している。先の国連総会の一般討論演説で岸田文雄首相が指摘した通り、「核兵器国を具体的な核軍縮措置に巻き込むことが重要だ」◆今年2月にロシアが履行停止した新戦略兵器削減条約(新START)は失効まで3年を切る。後継条約の合意の可能性は低く、相互のコミュニケーションも途絶えつつあるという。米ロ間の軍備管理の枠組みは崩壊の瀬戸際にある◆一方で急速に核戦力を近代化する中国の台頭が状況を複雑にする。増強の途上にある中国は、現状を固定化する軍備管理の交渉に応ずる気配はなさそうだ◆核軍縮や軍備管理は、戦略的競争のタガが外れないよう兵器数などを管理する、いわば安全保障上のガードレール。核廃絶に至るまでの間、今ある核リスクを低減するための政策で、現在の「ガードレールは著しく損なわれている」(国際賢人会議)事態は極めて危うい◆やはり核軍備管理・軍縮の基礎環境となる措置としては、核兵器を使用しない、核実験を実施しない、兵器用核分裂性物質を生産しない――の三つの規範の確立が肝要だろう。政府には核軍縮の「主流化」(首相)を構想する議論を主導してもらいたい。(中)

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