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2023年9月27日

コラム「北斗七星」

近年、南米原産のアリの一種である「ヒアリ」が日本でも発見されるようになった。刺されると焼けるような痛みのほか、激しいアレルギー反応を起こし、命に関わることもある◆ヒアリのように、他地域から入ってきた生物のうち、人間の生命・身体に危害を加えたり、生態系を脅かす恐れのあるものは「特定外来生物」に指定される。飼育や栽培、輸入、販売などが厳しく禁止されている◆今年6月には、アメリカザリガニも指定された。池や用水路で捕まえ、飼育したことのある人も多いだろう。繁殖力が強く、雑食性で水生昆虫や両生類、魚を食い荒らす厄介な存在だ◆特定外来生物の中には、本来の生息地ではごく普通の生き物として暮らしていたにもかかわらず、ペットや観賞目的に人為的に持ち込まれた種類も多い。対策費などを含めた経済的損失は、世界全体で年約62兆円にも上るという。深刻な事態を招いた原因は、人間の側にもあると反省すべきだ◆アメリカザリガニは飼われている数があまりにも多いため、例外的に飼育は認められているが、野外に逃がさず、最期まで面倒を見る責任がある。今や、こうした事態は世界各地で起きている。無関心ではいられない。(米)

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