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2023年9月19日

【主張】「特別警報」運用10年 不断の改善で災害から住民守れ

「警報」の発令基準をはるかに上回る大雨や地震による大津波などが予想される時に、気象庁が最大級の警戒を呼び掛ける「特別警報」の運用開始から、先月で10年がたった。

特別警報は防災気象情報の一つで、東日本大震災や伊勢湾台風などのような大災害が起こる恐れが高まっている場合を想定している。運用が始まってから毎年発令されているが、これまで計25回のうち、24回は大雨特別警報だ。豪雨災害が頻発化・激甚化する中、直ちに命を守る行動を促す役割は極めて大きい。

この10年の間に気象庁は、特別警報の運用改善を重ねてきた。

例えば、2014年の広島土砂災害などでは、「基準雨量を超える5キロ四方の区域が10以上」などの発令条件が満たされず特別警報が発表されなかった。このため条件が見直され、より細かい地域ごとに基準値を設定し、局地的な豪雨でも発表しやすくした。

また、大雨特別警報の解除後に河川の水位が上昇して氾濫が発生した教訓を踏まえ、特別警報を解除する際も「解除」という文言を使わず「警報に切り替え」などとし、引き続き警戒を呼び掛けるようにした。

今後も気象庁は、観測・予測技術の精度向上を図りつつ、情報の伝え方なども不断に検証し、住民の命を守るための運用改善に努めてほしい。

特別警報に限らず一つ一つの防災気象情報は、意味が住民に正しく理解され、身を守る行動に生かされることが重要だ。しかし、激甚化する災害に対応するため新たな情報が追加され、現在は約40種類に及ぶ。

これでは混乱を招きかねず、気象庁の昨年のアンケートでも「種類が多すぎて分かりにくい」が55.1%、「避難を判断するのにどれが参考となる情報なのか分かりにくい」が47.7%に上っている。

この点、気象庁の有識者検討会が防災気象情報の整理に向けて議論している。直感的に避難を判断できる分かりやすさと、正確性を重視した改善を求めたい。

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