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2023年9月4日

デジタルで防災力向上

国土強靱化基本計画を改定 
スパコン・AIを積極活用 
企業や大学NPOなど 民間参画で地域の備え充実

今年の防災週間(8月30日~9月5日)は、関東大震災(1923年9月1日)から100年を迎えたこともあり、防災への関心が高まっている。政府は7月28日、中長期的な見通しの下、継続的・安定的に対策を進めるため「国土強靱化基本計画」の改定版を閣議決定した。改定の概要と、政府の国土強靱化推進会議で議長を務める小林潔司・京都大学名誉教授のコメントを紹介する。

国土強靭化基本計画に示された五つの推進方針

基本計画は2013年に制定された国土強靱化基本法に基づき、14年に初めて策定。おおむね5年ごとに見直され、改定は2回目。

今回の改定の特徴は、柱の一つにデジタル技術を生かした施策の高度化を掲げたことだ。具体的には、気象衛星やスーパーコンピューターの整備を促進。特に、発達した雨雲が連なる「線状降水帯」については、24年から都道府県単位で半日前からの予測をめざすなど、気象予測の精度を高めて早めの避難につなげる。

また、災害状況を迅速・的確に把握するためドローンを活用。大雪時に人工知能(AI)を使って車両の滞留を検知する取り組みも進めるなど、デジタルで防災の質を向上させる。

地域における防災力の強化に向けた取り組みも充実させる。企業や大学、NPO法人など、多様な民間組織が防災分野の公的な役割を担う社会づくりを推進していく。また、自治体の災害対策本部や避難所運営への女性の参画拡大にも取り組んでいく。

このほか、ダムによる洪水調節と水力発電の両機能を最大化する「ハイブリッドダム」の取り組みや、道の駅の防災拠点化、道路ネットワークのミッシングリンク(未整備区間)の解消など、ハード面の対策も引き続き強化する。

災害対応 総力戦で

京都大学名誉教授(国土強靱化推進会議議長) 小林潔司氏

基本計画改定に当たって、災害時に起きてはならない35の最悪の事態を想定し、住宅や保健医療、交通など分野ごとの「脆弱性評価」が実施された。今回の計画には、最悪の事態を回避するために必要な施策が府省庁横断的な施策として整理されている。この点は非常に重要だ。

また、特筆すべきは「地域力」に関する項目が大幅に充実したことだ。人口減少で大都市も含めて過疎化が進む中、地域の防災力をどう向上させるかは大きな課題だ。今回の計画を基に、今後、各自治体における地域計画の改定が進むと思う。地域ごとの課題をどこまで克服できるか検証し、必要であれば国がバックアップする。まさに総力戦で災害に対応していく必要がある。

その意味で、公明党はこれまでも市民目線で防災・減災対策をはじめ国土交通行政の課題を発掘・提言してきている。引き続き尽力をお願いしたい。

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