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コラム「北斗七星」
参院選が近づき、野党の動きが慌ただしい。立憲民主党、国民民主党、共産党、社民党、社会保障を立て直す国民会議(衆院会派)は5月29日の党首会談で、参院選で32ある「1人区」のうち30選挙区で候補者の一本化に合意。会談後、立憲民主党の枝野幸男代表は「安倍政権打倒の参院選挙にするため、大事な一歩を踏み出した」と強調した◆自公に代わる政権を言うのなら、どういう政党の組み合わせで連立政権をつくるのか、基本的な政策はどうなるのか、それを明確にして選挙を戦うのが筋だ◆だが、枝野代表は31日の記者会見で、政権奪取した場合の連立の枠組みを問われても、「解散が確定したり、実際に解散したときに示す」と述べただけ◆そういえば、共産党を除く4党派の幹部の顔ぶれは、安倍晋三首相に「悪夢」と言われた旧民主党政権の主要メンバーと重なっている。内輪もめなどで離合集散を繰り返してきたグループに、今度は、安全保障や外交など国の重要政策が大きく異なる共産党まで加わっている◆「野党が一つにまとまれば選挙に勝てる、政権を取れる」と言う人もいるが、内政・外交とも少しの停滞も許されない中、有権者が一番知りたいことに答えられない野党に、国のかじ取りを任せていいはずがない。失政のツケは国民が払わされるのだ。(光)