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日越外交50年、友好さらに
女性、民間交流を促進
マイ党書記局常務と会談
チュン中央対外委員長とも懇談
ベトナムで党訪問団
【ハノイ22日=所正夫】公明党の山口那津男代表が団長を務める東南アジア諸国連合(ASEAN)訪問団は21日深夜、ベトナム・ホーチミン市から空路で首都ハノイに到着した。山口代表らは22日、ベトナム共産党のチュオン・ティ・マイ書記局常務(越日友好議員連盟会長)、レー・ホアイ・チュン中央対外委員長と相次いで会談した。党訪問団の浮島智子政務調査会副会長(衆院議員)、矢倉克夫国際局次長(参院議員)が同席した。
マイ党書記局常務(中央右)と会談する(左に向かって)山口代表、浮島氏、矢倉氏=22日 ハノイ(撮影・所正夫)
マイ書記局常務との会談で山口代表は、今年が日本とベトナムの外交関係樹立50年の節目であることから、一層強い友好関係をつくりたいとの決意を表明した。
その上で山口代表は、4月の統一地方選の結果、公明党の地方議員の34%が女性になったことに触れ、両国の女性議員交流の促進を提案。マイ氏は賛意を示し、「子育てや教育分野について女性の発信は説得力が高い」と応じた。
さらに山口代表は、政治レベルだけでなく民間レベルで交流を進めることも重要だと指摘。技能実習制度や特定技能制度などを通じて日本で暮らすベトナム人が「さらに地域で活躍できる環境を整えたい」と述べた。
また山口代表は、両国の経済発展のためにも国際公共財である海洋航路の安全性を高める必要があると指摘。「法の支配」に基づいた自由で開かれた海洋秩序の構築に向け、アジア諸国の海上保安機関職員を日本に招いて専門的な研修を行う「海上保安政策プログラム」などを活用し、連携を強化したいと語った。
マイ氏は「南シナ海の安全のためには『法の支配』に基づく平和を回復することが大切だ」と述べた。
一方、チュン中央対外委員長との懇談で山口代表は、チュン氏が以前、日本担当の外務次官として、長年にわたる良好な日越関係の構築に尽力してきたことに謝意を述べた。チュン氏は、両国の政党間交流の重要性を指摘した。