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網膜色素変性症 難病患者 視野広がる
全国初 支援眼鏡を生活用具に
熊本・天草市
暗所視支援眼鏡を日常生活用具に追加したことについて、市担当者から説明を受ける(左から)赤木、五通の両市議
熊本県天草市は今年度、網膜色素変性症の患者らが使用する「暗所視支援眼鏡」について、日常生活用具給付等事業の対象品目に追加した。市町村が実施主体となって国や自治体が購入を補助するもので、全国初の取り組みだ。公明党の秋野公造参院議員と赤木武男市議の連携で実現した。
網膜色素変性症は、暗いところで目が見えにくくなる「夜盲」や視野が狭くなる「視野狭窄」が進み、さらには視力が低下し、失明することもある進行性の病気。治療法が確立されておらず、国の指定難病の一つだ。
暗所視支援眼鏡は、小型カメラで捉えた映像を明るい状態で使用者の目の前のディスプレーに投影する。暗い場所では明るく見えるようにするほか、光が強い場所では遮光する機能を持つ。さらに、拡大や縮小ができ、視野の広狭を助ける機能もあるのが特長だ。
同眼鏡は、九州大学病院とHOYA株式会社、公益社団法人「日本網膜色素変性症協会」が共同で開発。数年間の研究を経て、昨年4月、製品化された。しかし、価格は約40万円と高額なため、患者らは購入に踏み切れていないのが現状だ。
導入へ公明議員が奔走
熊本県網膜色素変性症協会の山本悟会長は昨年、秋野氏に対し、患者を支援する同眼鏡の購入への支援を求めた。その後、秋野氏は赤木市議と連携。赤木市議は今年3月の市議会定例会で、日常生活用具給付等事業の対象に追加するよう提案していた。
山本会長は昨年9月、秋野氏と前田憲秀県議、井本正広・熊本市議と共に、大西一史・熊本市長に対し、同眼鏡を日常生活用具への追加を求める要望書を提出。また今年3月には、大口善徳厚生労働副大臣(公明党)に対して、同眼鏡が全国各地の自治体で日常生活用具に位置付けられるよう、国の後押しを求めている。
網膜色素変性症の患者は、天草市内に約30人いるとされる。市健康福祉部の伊勢崎裕樹部長は「患者の皆さんの購入が進んでいくように、(申請に必要となる)医師からの意見書の書式を決定するなど準備を急ぎたい」としている。
赤木、五通俊作の両市議は「住民の命を守るために、日常生活への支援施策の充実に全力を挙げる」と語っていた。
生きる勇気と希望に
熊本県網膜色素変性症協会 山本悟会長
暗所視支援眼鏡が日常生活用具に認定されたことは、患者にとって生きる勇気と希望につながる。今後、熊本市や県内各地の自治体、さらには全国で広がっていくことを期待している。
公明党はこれまで、秋野参院議員をはじめ、県議や市議が支援を後押ししてきてくれた。日常生活用具への認定は、公明のネットワークの力が発揮された結果だと感謝している。
網膜色素変性症の患者は、就労や就学時だけでなく、災害時には身動きが取れなくなるなど、生活に困難を極めている。一方で、一部の人による心ない差別や偏見を恐れ、病を隠している患者もいる。あらゆる人が安心して暮らしていけるよう、自治体には手厚い支援をお願いしたい。










