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2019年5月29日

【主張】欧州議会選挙 EU懐疑派が伸長。影響注視を

巨大な自由主義経済圏であり、多国間協調の象徴でもある欧州連合(EU)の今後にどう影響するか、注視していきたい。

23日から26日にかけて実施された欧州議会選挙(定数751)の大勢が判明した。欧州統合を支持する親EU派は多数派を維持するものの、EUに懐疑的な勢力が議席を伸ばす見通しとなった。

欧州議会は、EUの法律や予算づくり、国際協定の締結といった重要政策に関与する立法機関の一つである。また、EU組織の中で唯一、有権者が選挙を通じて代表者を送り込むことができる。それだけに選挙結果は、EU全体だけでなく各国の政権に対する評価をも反映するという。

今回、暫定投票率が25年ぶりに5割を超えた。EU離脱を巡る英国の混乱や、各国でナショナリズムが台頭していることなどが、有権者の関心を高めたのは間違いない。

欧州議会選挙はEU全域で5年に1度行われ、人口比などに応じて各加盟国に議席数を配分し、各国の国政政党が議席を争う。当選後、議員は出身国を越え、欧州議会の会派に所属して活動する。

選挙の結果、親EU派の中道右派・左派の両勢力が後退した。第1会派の中道右派「欧州人民党(EPP)」と、第2会派の中道左派「欧州社会・進歩連盟(S&D)」の2大会派として、初めて過半数を割る見通しだ。主要加盟国で見られるように、既成政党が民意を捉え切れていない実態が改めて浮き彫りになったと言えよう。

一方、EU懐疑派の伸長で今後、難民・移民問題や貿易などEUの重要政策の審議が難航することも予想され、EUの統合にブレーキがかかる可能性も否定できない。

欧州議会は、今年2月に発効した日本とEUのEPA(経済連携協定)を賛成多数で承認しているが、新しい議会構成が対日貿易に与える影響も見極める必要があろう。

ただ、当初の予想に比べれば懐疑派の伸びは少なかった。緑の党など新興の親EU派が議席を増やす見込みだからだ。

中道右派・左派を中心に親EU派が結束し主導権を握れるかどうか。欧州議会は早くも大きな局面を迎えている。

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