公明党トップ / ニュース / p305141

ニュース

2023年7月24日

コラム「北斗七星」

将棋界で藤井聡太七冠の八冠達成に注目が集まる一方、囲碁のタイトル戦で最も古い歴史を持つ本因坊戦七番勝負で、“日本囲碁界、史上最高レベル”と評される熱戦が繰り広げられた◆昨年と同じ顔合わせとなった今期の対局者は、全七冠制覇を過去2度達成し、12連覇を期す井山裕太本因坊と、最高位のタイトルを持つ一力遼棋聖。決着は最終第7局にもつれ込んだが、一力棋聖がこれを制してタイトルを奪取、二冠となった◆両雄の拮抗した戦いは、黒石と白石が盤面をほぼ埋め尽くすことも。今期第4局は350手という長手数の末、一力棋聖が半目勝ち。昨年の第1局でも、本因坊戦史上最長の357手で井山本因坊が半目勝ちした◆実は、白石と黒石が複雑に絡み合った模様のような盤面にヒントを得た技術が2次元バーコードである。バーコードに比べ、縦横2方向で記録できるため情報量が大幅に増加。開発した原昌宏氏は今年、日本学士院賞を受賞した◆将棋や囲碁の研究は、今やAI(人工知能)花盛り。だが、人知の限りを尽くし、無限に変化する囲碁の盤面から新技術を発想したのは人間だった。AIをより良く活用する知恵も、人間の発想力が問われるのではないか。(祐)

公明新聞のお申し込み

公明新聞は、激しく移り変わる社会・政治の動きを的確にとらえ、読者の目線でわかりやすく伝えてまいります。

定期購読はこちらから

ソーシャルメディア