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高齢者の移動を支援
乗り合いワゴン車 実証運行
長崎・西海市
乗り合いワゴンの運行状況を確認する杉山市議(右)
長崎県西海市は4月から、公共交通の空白地域解消や高齢者らの通院・買い物の移動支援を目的に、離島を除く市全域で乗り合いワゴン車「さいかいスマイルワゴン」の実証運行事業を実施している。
推進してきた市議会公明党の杉山誠治議員はこのほど、市担当者から運行状況などについて説明を受けた。
同事業はタクシー事業者4社に委託し、市内を四つのエリアに分け、ワゴン車(乗客定員8人)を1台ずつ配備。停留所は設けず、自宅から各エリア内での目的地までを結ぶ「ドア・ツー・ドア」方式で、平日のみ運行している。
利用するには原則、市情報交通課で連絡先などの登録とともに、目的地や出発時間などの電話予約が事前に必要になる。1回の運賃は、中学生以上が300円、小学生が半額、未就学児は無料となっている。
情報交通課の松尾勝宏課長は「(離島を除く)市全域を走る乗り合いワゴンは県内では珍しい。登録者は5月中に1200人を超え、利用者も増加傾向だ」と説明。杉山議員は「車の免許の自主返納促進にもつながる取り組み。本格導入へ後押ししていきたい」と語っていた。