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コラム「北斗七星」
先の通常国会で成立した政府提出の法案59本の中から、公明党がリードした「日本語教育機関認定法」を取り上げたい。北斗子は取材するまでピンとこなかったが、日本語教育への貢献から文化庁長官表彰も受賞した田尻英三・龍谷大学名誉教授をして、「日本語教育の歴史的転換」と言わしめる画期的な法律なのだ◆目的は外国人留学生に質の高い日本語教育を提供することである。そのために一定の教育水準に達しない日本語学校などは留学生を受け入れることができないようにし、日本語教師にも創設される国家資格「登録日本語教員」の取得を義務付ける。施行は来年4月◆専門性の割に日本語教師の処遇はいいとは言えない。常勤でさえ、7割が年収400万円未満。大学学部(通学制)の養成課程を修了しても、9割超の人が別の道に進む。これを機に国は処遇改善に力を入れる考えだ◆2070年に日本の総人口(8700万人)の1割を外国人が占めるとの推計がある。しかし複数の日本語学校関係者から「留学先として日本が選ばれなくなってきた」とも聞いた◆日本が“選ばれる国”をめざすなら、最大の教育環境である日本語教師の活躍が不可欠との認識を深めた。(花)









