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2023年5月30日

コラム「北斗七星」

<いづくにもあれ、しばし旅立ちたるこそ、目さむる心地すれ>。どの地であっても、わが家を離れると目の覚めるような新鮮な気持ちになる。そんな心情を兼好法師は『徒然草』に記している◆日本を訪れた外国人も、新たな出会いに胸を弾ませているに違いない。昨年大幅に緩和されたコロナの水際対策が4月で終了し、国際定期便の運航再開も全国で相次いでいる。北九州空港では今月、韓国との定期便が約3年ぶりに復活した◆国内消費拡大のけん引力として期待される観光産業。日本政府観光局(JNTO)が17日に発表した4月の訪日客数は194万9100人で、コロナ禍前の2019年4月と比べ、66.6%まで回復した。個人旅行客の受け入れが解禁された昨年10月以降、最多となっている◆コロナで傷んだ地域経済の復活には、地方への誘客が欠かせない。政府が今年3月に閣議決定した新たな観光立国推進基本計画では、訪日客1人当たりの消費額をコロナ前より高め、地方部の宿泊数を伸ばすことが目標に盛り込まれた◆兼好は、山里などを歩くと珍しいものが多いとも。磨き上げれば輝きを増す観光資源は各地にある。地方からの観光立国再建を応援したい。(先)

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