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衆院予算委で平林氏 核軍縮、G7で前進
広島ビジョンで首相「公明提言と重なる内容」
若者の被爆地訪問を促せ
衆院予算委員会は24日、岸田文雄首相らが出席し、21日に閉幕した先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)など内外の諸課題をテーマに集中審議を実施し、公明党の平林晃氏が質問に立った。
平林氏は、ロシアによるウクライナ侵略や核兵器の威嚇など課題が山積する中、G7首脳らが被爆地・広島に集まり、「核兵器のない世界」に向けて議論が進んだと力説。「今回のG7を広島で開催したことは大きな意義があった」と強調し、政府の見解をただした。
岸田首相は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を堅持していく強いメッセージと、「グローバルサウス」と呼ばれる新興・途上国との関与を深めることに成功したと答弁。広島開催については「各国首脳に被爆の実相に触れ、世界に発信してもらい、議論において大きな材料にしてもらうことについて、成果が得られた」と述べた。
平林氏は、G7として初めて核軍縮に焦点を当てた首脳文書「広島ビジョン」を19日にまとめたことに関して、「この内容は公明党が16日に首相に手渡した提言に符合しており、広島ビジョンの内容を評価している」と述べ、政府の認識を聞いた。
岸田首相は、広島ビジョンでは、核のリスク低減のための具体的措置の必要性を認識するなど「(公明党の)提言の趣旨にもしっかりと重なる内容だ」と答弁した。
核兵器のない世界に向けて平林氏は国内外の若者に広島、長崎への訪問を促すことは重要だと語り、平和教育を充実させる取り組みを求めた。永岡桂子文部科学相は「各学校で、戦争の惨禍や平和に関する教育が適切に行われるようにしっかりと取り組んでいく」と答弁した。
ウクライナ支援を巡り平林氏は、日本の戦後復興や東日本大震災からの復興を踏まえ、インフラや地雷除去、医療などの分野で「日本は官民による復興支援に全力を挙げていくべきだ」と訴えた。