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コラム「北斗七星」
胃がんの原因の98%を占めるといわれるヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)。その感染による慢性胃炎の除菌治療に保険が適用されてから丸10年が過ぎた◆公明党は、2006年の「がん対策基本法」制定をリード。この保険適用についても、秋野公造参院議員らが国会質疑を通して力強く推進したのをはじめ、党員らも早期実現を求める署名運動を展開。広く世論に訴え、13年に実を結んだ◆こうした取り組みを高く評価するのは、ピロリ菌研究の第一人者である北海道医療大学の浅香正博学長。これまでに胃がん死亡者数が15%ほど減少したことを示した上で、さらに「ピロリ菌感染症の5類指定を」と提言する◆背景にあるのは、17年ごろから除菌者数の増加スピードが鈍っていること。今も2000万人以上の感染者が見込まれる中、感染症法上に位置付けられれば、国が主体となって感染状況の把握や情報提供などを進めることになり、“予防できるがん”に対する国民への持続的な啓発につながると説く◆今春、国が策定した「第4期がん対策推進基本計画」でも予防は大きな柱に。公明党は、「命と健康を守る」との強い決意で、これからもがん対策に全力を挙げていく。(武)