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2019年5月17日

【主張】歩道の安全確保 子どもの命守る手だて尽くせ

滋賀県大津市で発生した保育園児らを巻き込む交通死傷事故は、関係者のみならず多くの人に強い衝撃と深い悲しみを与えた。1週間後の15日には、千葉県市原市の公園に車が突っ込み、遊んでいた園児をかばおうとした保育士が骨折する事故が起きた。

通学する小学生の列に車がぶつかる事故も依然としてやまない。子どもの命を交通事故からどう守るか。対策を急がなくてはならない。

通学路の安全対策については、1990年代に大きく前進した。追い風となったのが、公明党が全国で展開した通学路の総点検運動である。議員、党員らが子どもの目線で現場を歩き、危険箇所や課題を洗い出していった。

その後、歩道の拡幅をはじめ、ガードレールや標識の設置、一定区間の道路の速度規制、信号機や横断歩道の新設などが進められてきた。

しかし、痛ましい事故を防ぐための努力を怠ってはならない。

大津市の事故現場では、道路を管理する県が当面の措置として、事故時の衝撃を和らげる緩衝具「クッションドラム」6個を交差点の歩道に設置した。他の自治体でも、こうした緊急的な措置を検討してはどうか。

15日の衆院文部科学委員会で公明党の鰐淵洋子さんは、法律で義務付けられた学校安全計画をまだ策定していない学校があることを指摘した。国は、警察や道路管理者など関係機関との連携を図り、全ての学校で計画が策定されるよう早期に手を打つべきだ。

待機児童の解消に向け保育所が増えており、その多くが施設外での散歩を日課としている。一連の事故を教訓に、通園や散歩時の安全確保に取り組む必要があるが、車の運転中に散歩する園児の集団が見えた時は特に注意するなど、社会全体で安全に対する意識を醸成することが求められよう。

日本は先進国の中で歩行者が死亡する交通事故の割合が多い。内閣府の「交通安全白書」によると、2016年の交通事故死者数のうち歩行者が占める割合は、米仏独などが15%程度なのに対し日本は35%と高い。

事故撲滅に向けた手だてに知恵を絞りたい。

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