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2018年5月18日

Q&A 旧優生保護法 強制不妊1万6500人

政治主導で救済模索

旧優生保護法に基づき障がい者らが不妊手術を強制されるなどした問題では、国に損害賠償を求める訴訟が相次いで起こされ、国会でも救済へ向けた動きが出ている。

――旧優生保護法とは。

「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止し、母性の生命健康を保護すること」を目的に、障がい者らに対し、本人の同意なしでも不妊手術を行えることなどを定めた法律だ。1948年に議員立法で制定され、96年に差別的な規定を撤廃した「母体保護法」に改正されるまで存続した。

――なぜそんな法律が?

源流は19世紀に英国で提唱された「優生学」。人の才能は遺伝で受け継がれ、結婚相手の選択などで子孫が改良できるという考え方だ。1907年に米インディアナ州、33年にナチス・ドイツ、34年にスウェーデンで、障がい者らの不妊手術を実施する法律が相次いで制定された。日本では、戦後の人口過剰問題などの事情もあったとされる。

――何人が手術を受けたの?

厚生労働省によると、本人の同意が不要の不妊手術を受けたのは男女1万6475人。同意のあった遺伝性疾患やハンセン病などを理由とするケースを加えると、2万5000人近くに上る。医師が診断し、医師や民生委員らで組織する都道府県の優生保護審査会で手術の適否を決定した。手術費用は国が負担した。

――どうして今問題に?

宮城県の60代女性が1月、国家賠償請求訴訟を起こしたのが直接のきっかけだ。ただ、98年には既に、国連の人権規約委員会が強制不妊手術の対象者に法律で補償を受ける権利を規定するよう勧告。2016年にも国連の委員会が被害規模の調査や、補償などの法的救済を勧告していた。

――救済に向けた動きは。

政治主導で進んでいる。3月に被害者への謝罪や補償などを検討する超党派の国会議員連盟が設立された。自民、公明両党もワーキングチーム(WT)を立ち上げ、議員立法も含めた救済のあり方を検討している。WTの要請で、厚労省は都道府県などに関連資料の保管状況や件数などの調査を依頼。市町村や医療機関、障がい者施設などにある資料も保全するよう通知した。

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