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「核なき世界」発信を
G7広島サミットきょう開幕
国際秩序守り抜く意思も
電気料金値上げ、大幅に圧縮
中央幹事会で山口代表
7回目の日本開催となる先進7カ国首脳会議(G7サミット)が、きょう広島市で開幕する。ロシアによるウクライナ侵略への対応や、核軍縮などをテーマに先進7カ国の首脳が活発に意見を交わす。公明党の山口那津男代表は18日午前、東京都新宿区の党本部で開かれた中央幹事会で、今回の広島サミットの意義や求められる対応などについて語った。山口代表の発言は大要、次の通り。
【広島サミット】
一、開催地は被爆地・広島で、議長国・日本の岸田文雄首相の出身地でもある。ここに大きな意義がある。ウクライナ情勢などを念頭に、力による一方的な現状変更を否定し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持するとのメッセージを出すことが重要だ。
一、公明党が16日に核軍縮の申し入れを行った際、岸田首相は核を保有する国が、核を放棄した国を侵略してはならないと強調していた。これを各国首脳と共有してもらいたい。また、核兵器の使用・威嚇は許さないという姿勢を確認し、核兵器の保有を防ぐ上でのリスクを低減する方向性を打ち出してほしい。
一、各国首脳と広島平和記念資料館を視察する機会を通じて被爆の実相を共有していただきたい。それに基づき「核兵器のない世界」へメッセージを出してほしい。
一、アフリカや中東、アジアなどの新興国・途上国と同じ目線で対等なパートナーシップを築く姿勢を明確にすることも大事だ。法の支配という理念は、すべての国々が共有できる。新興国・途上国にG7が寄り添い、日本がリーダーシップを執っていくメッセージを明確にしてもらいたい。
【電気料金値上げ】
一、電力大手7社から家庭向け規制料金の値上げが申請されたが、最近のエネルギー市況などを鑑み、厳格な審査を経て認可に至ることになった。規制料金は上がるが、値上げ幅が大幅に圧縮されたことを見逃してはならない。
一、このほか、電気料金を引き下げている要素が三つある。一つは、政府が予算を投じて実施している激変緩和措置だ。また、電気料金に上乗せされている再生可能エネルギー賦課金の軽減や、(石炭など燃料価格の低下を反映した)燃料費調整も加わって規制料金の値上げ分が相殺され、結果的に申請前(2022年11月)よりも料金が下がる事業者が大部分だ。激変緩和措置は9月まで続くが、それ以後どうするか。これからの市況の動きを見ながら、検討していく。