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コラム「北斗七星」
厚生労働省によると、20歳以上の約2人に1人が高血圧に該当し、完全に予防できれば推計で年間10万人が死亡せずに済むという。自覚症状がないことから“サイレントキラー(沈黙の殺し屋)”と呼ばれ、心疾患や脳血管疾患などを引き起こすリスクが高くなる◆最大の原因は食塩の取り過ぎ。食塩摂取量の平均値は男性10.9グラム、女性9.3グラムである(「国民健康・栄養調査」2019年)。対して「日本人の食事摂取基準」(20年版)による目標量は、男性7.5グラム未満、女性6.5グラム未満、高血圧患者は6グラム未満だ◆自分では気付かないので健康診断を毎年受診することが重要だ。その上で食事の見直しと運動が予防、改善につながる◆何より減塩で、①全体的に薄味にし、調味料を控えめに使う②麺類の汁は残す③栄養成分表示のチェック――など、無理なく長く心掛けるようにする。運動はウオーキング(速歩)などの有酸素運動を30分以上、毎日継続することで降圧効果が得られるという◆きょう17日は「高血圧の日」でもある。北斗子も薬を飲み始めて10年近くなる。人生100年時代、健康寿命を延ばすためにも、日ごろの生活習慣を見直し“適塩生活”に留意したい。(越)