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コロナワクチン 23年度の接種始まる
高齢者ら年2回、引き続き無料で
公費負担継続、公明の提言反映
新型コロナウイルスワクチンの2023年度の接種が8日、始まった。初回接種を終えている人のうち、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人、医療従事者などは年2回の接種が推奨されており、1度目(春開始接種)は8日から8月までの間、1人1回まで無料で受けられる。オミクロン株に対応した「2価ワクチン」を使用する。2度目(秋開始接種)は9月以降に実施する。公明党が接種費用の公費負担継続を推進した。
2023年春開始接種のポイント
■初回接種を終えている以下の人が対象
・65歳以上の高齢者
・基礎疾患がある5~64歳
・医療従事者など
■オミクロン株対応2価ワクチンを使用
■接種は無料で1人1回まで
※2価ワクチンを打てない人は武田社(ノババックス)の従来型ワクチンでも接種可能
※基礎疾患のない5~11歳で2価ワクチン未接種の小児については、22年秋開始接種の期間が延長されており、引き続き同ワクチンの1回接種が可能
※接種希望者で、まだ1度も打ったことがない人は、まず初回接種を受ける
※今年9月以降に、春開始接種の対象でない人も含めた追加接種を実施予定
新型コロナの感染症法上の分類が「5類」に切り替わり、感染対策は個人の判断に委ねられたが、ワクチンは無料で打てる予防接種法上の「臨時接種」に位置付けられた。接種の努力義務は高齢者と基礎疾患のある人(5~64歳)に限定される。
年2回接種の対象者を除く5~64歳の人については、9~12月に1回の接種を予定。基礎疾患のない5~11歳で2価ワクチン未接種の小児は、8月まで引き続き同ワクチンを接種できる。
まだ1度もワクチンを打ったことがない人への初回接種(従来型ワクチン)も引き続き実施。生後6カ月~4歳の乳幼児は初回接種(3回で終了)のみとなる。
東京都港区の集団接種会場では8日午前9時半ごろから接種が始まり、約1時間で男女45人がファイザー社やモデルナ社製のワクチンを打った。区によると、この日は約140人が予約しているという。
夫婦で接種を受けた同区の新千恵子さん(70)は、「ワクチンを接種したので安心感がある。(5類になったが)引き続き感染対策をして外出したい」と話した。
コロナワクチンを巡って公明党は、全国民分の確保と公費による無料接種を実現。今年1月には、5類移行後を見据え、自己負担の発生による接種率低下を避けるため、党新型コロナ感染症対策本部(本部長=石井啓一幹事長)などが24日に、松野博一官房長官へ当面の間の公費負担継続を提言した。さらに、同26日の衆院代表質問でも石井幹事長が公費負担継続を求めていた。