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女性が輝く社会へ全力
当事者の声聴き課題解決に動く
痴漢撲滅へ公明提言
政府の政策集に反映
公明党は女性の悩みに寄り添い、これまで多くの政策を実現してきました。今回は、「生命」「人権」を守り、女性が輝く社会への取り組みについて、党ストーカー・DV・性暴力等対策推進プロジェクトチーム(PT)座長の佐々木さやか参院議員に聞きました。
党ストーカー・DV・性暴力等対策推進PT座長の佐々木さやか参院議員に聞く
党ストーカー・DV・性暴力等対策推進PT座長の佐々木さやか参院議員
――公明党は女性の人権を侵害するような悩みや問題の解決へ積極的に動いてきました。
佐々木さやか座長 公明党は結党以来、半世紀以上にわたり生活者に寄り添い、多くの声を政治に反映してきました。その中で女性が社会的に弱い立場に置かれたり、声が政治に届きにくかったりする現状を目の当たりにし、「何とか改善したい」と取り組んできました。特に、痴漢を含めた性犯罪やDV(配偶者などからの暴力)などは、被害者が声を上げにくい極めて深刻な問題です。
こうした課題について、公明党は女性の「生命」と「人権」を守るとの信念で、最前線の現場に足を運び、当事者の声に徹して耳を傾け、解決へ全力を挙げています。
党女性委員会(委員長=古屋範子副代表)の運動としても、女性議員が各地の女性と意見交換する「ウイメンズトーク」などを通じて多様な意見・要望を集め、政策に取りまとめて実現しています。
性犯罪・性暴力対策の強化に向けて政府側と意見交換する佐々木座長(向かい側前列左から3人目)ら=3月 衆院第2議員会館
――最近では、公明党の提案を受け、政府が「痴漢撲滅に向けた政策パッケージ」をまとめました。
佐々木 このパッケージは、痴漢対策を強化するため政府が3月30日に公表したものですが、これには党女性委員会や青年委員会、私が座長を務めるPTが要望した内容が随所に盛り込まれています。
パッケージでは、対策を進める上で「痴漢は重大な性犯罪である」「痴漢の被害は軽くない」「被害者は一切悪くない」など5項目の基本認識を提示しました。これらを社会全体に広げていくことが重要です。
そのためにも今後の取り組みとして「痴漢を防ぐ」「加害者の再犯防止」「被害者支援」など五つの柱の下、具体的な施策が掲げられました。例えば「痴漢を防ぐ」では、被害の実態把握や防犯アプリの普及、女性専用車両の導入、車内への防犯カメラの増設などを進めます。「加害者の再犯防止」では、法務省開発の再犯防止プログラムを自治体が活用できるよう支援し、「被害者支援」に関しては、相談に対応するワンストップ支援センターの周知などを推進します。
――若者の声を政策に反映させる活動に取り組む「日本若者協議会」の室橋祐貴代表理事が、パッケージの内容を「非常に画期的」と高く評価しています。
佐々木 策定に当たり、公明党は同会や関係府省庁と協議を重ね、同17日に小倉将信・内閣府特命担当相に要望書を提出しました。その結果、当事者の声が政策パッケージに大きく反映されました。引き続き、現場の声を聴きながら、対策の強化を進めていきます。なお、痴漢対策に関して、公明党が長年推進してきた「女性専用車両」は、2005年5月に首都圏の鉄道大手9社などで一斉に導入されて以降、今年3月時点で全国32事業者、91路線まで広がっています。
法改正など対策をリード
痴漢対策強化について日本若者協議会から要望を受ける党女性局長の竹谷とし子参院議員(左から4人目)ら=22年5月 衆院第2議員会館
――そのほか、公明党がこれまで推進してきた取り組みは。
佐々木 ストーカー行為の防止へ、公明党は2000年の規制法制定と、その後の3度にわたる法改正を一貫して推進。SNS(交流サイト)上でのストーカー行為や、相手の車などに無断で全地球測位システム(GPS)機器を取り付ける行為など、規制の対象を広げてきました。
DV防止法の制定と4回の法改正にも尽力。その結果、配偶者に加え、元配偶者や恋人からの暴力も保護の対象に広がりました。被害者の相談などに応じる配偶者暴力相談支援センターも、全国に拡大しています。
また、アダルトビデオ(AV)への出演強要被害をなくそうと、公明党は16年12月に党PTを発足。私自身、座長として支援団体に実態を聴き、関係省庁と意見交換を重ね、対策を求めてきました。その結果、進学・就職で上京する若い女性の被害が多い4月が被害予防月間となり、昨年6月に成立したAV出演被害防止・救済法も、公明党が与野党の議論をリードしました。
いずれの対策も一人の「小さな声」を聴くことから始まっています。当初は、そうした声の受け皿になる政党がありませんでしたが、公明党の粘り強い推進で徐々に政治的な課題として受け止められるようになり、法整備などが進んできました。
全国の女性の地方議員と連携しつつ、誰もが生き生きと輝き、安心して暮らせる社会の実現へ全力を挙げます。