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2018年5月18日

宇宙産業  出遅れる日本。人材確保急げ

宇宙産業は今、最も注目されている成長産業の一つだ。

2016年の時点で、その市場規模は、世界全体で約37兆円に上り、11年から16年までの5年間で、年平均4%増の右肩上がりで拡大し続けている。これは、同時期の世界経済全体の成長率である年平均3.6%増を上回る。

宇宙産業の市場規模は、30年代には70兆円に達すると見込まれているが、残念ながら、日本は出遅れている。

特に、人材不足が大きな課題だ。宇宙産業に関わる日本の企業は現在、わずか12社。国内の市場規模も約1.2兆円にとどまる。日本経済の将来のためにも、この分野の人材確保を急ぐべきだ。

日本では、大学の航空宇宙課程から年間約2400人の学生が卒業する。しかし、このうち宇宙産業へ就職する学生は1割に満たない。この現状を変える必要がある。

その意味で経済産業省が今月、宇宙分野が専門の人材を登録し、宇宙産業関連の企業に紹介する新しい仕組みの創設などを提言する報告書をまとめたことは評価できる。

宇宙産業は大きく、(1)ロケットなどを製造する機器産業(2)人工衛星による観測データなどを使ったサービスを展開する利用産業―の二つがある。

特に、利用産業は宇宙産業全体の6割を占める。

地球全体を見渡せる人工衛星は、地形や気象情報、海水温度など、地球上のあらゆる情報を観測している。この観測データを身近な生活に活用することは、今や、当たり前になっている。

米国では、広大なトウモロコシ畑を人工衛星で観測し、トウモロコシの成長状況の把握や、収穫量の予測に利用している。日本でも開発が進められている自動運転にも、人工衛星による車の位置情報の観測データが欠かせない。

今後、人工衛星が撮影した画像や映像を分析できる人材が一層求められる。経産省は、こうした分析技術を学ぶ民間講座を受講する個人に、給付金を支給する方針だ。

経産省は、企業が活用できるよう、政府の人工衛星が集めたデータの公開も検討している。世界的に競争が激しい宇宙産業で、日本の国際競争力を高めてもらいたい。

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